《京都》2023年5月27日(土) 推し本披露会(読書会)レポート

2023年5月27日、京都で読書会を開催しました。

今回は14名(女性7名、男性7名)で読書会を開きました。初参加の方は3名でした。2回目の方が1名、3回目の方が3名でした。お集まり頂いた皆様、ありがとうございました。

このレポートが初見の方もいらっしゃると思いますので、まずは「読書会について」と「彩ふ読書会の目的」についてご説明させて頂きます。

読書会って何?

読書会とは、ざっくりいうと本が好きな方が集まっておしゃべりをする会です。

「本をたくさん読んでいる人の集まりなんじゃないか……」「かなり知識が必要なんじゃないか……」と思っちゃうかもしれませんが、そんなことはありません。読書量も知識量も必要はなく、必要なのは本が好きであるということだけです。読書好きの交流会=略して読書会と考えてみたら、少しハードルが下がりますでしょうか。

読書会は、本が好きな方にはオススメな会です。

自分一人では手に取らなかったであろう本との出会いがあったり、本の話題を通じて普段接点のない方とお話することが出来ます。

彩ふ読書会の目的

簡単に言えば、関わって下さる方々の「第三の居場所作り」です。

家庭でもない。

職場でもない。

貴方にとっての、第三の場所。

居心地の良い場所。集まれば何だかほっこり出来るような場所。色々脱ぎ捨てられるような空間。そんな「居場所」を作っていきたいなあと思っています。

教養を深めたり、読書の幅を広げるといった事も目的ではありますが、何より一番は集まること。時間や空間を共有していくこと。

集まって顔と顔を合わせれば何か新しいことが生まれてくる事もあるでしょう。新たに興味を持ち始めることや、やりたい事、今までやってみたかったけどやれなかった事に挑戦したくなるかもしれません。まだまだ理想を語るだけになってしまう段階ではありますが、貴方自身のやりたい事が叶う場にもしていきたい。

「彩ふ」は「いろう」と読みます。
色んな価値観を持った方々が集まり、色が美しく交じりあう、というような意味で名付けました。読書会は本関連の集まりではありますが、それは一つのキッカケとして捉えて頂けたらなと思っています。目的としては以上です。

読書会レポート

では、読書会のレポートに戻ります。

読書会に参加する方法はいくつかあります。参加申込方法のページからご確認ください。

お申し込み頂いた方には一週間前に最終確認メッセージが届きます。内容を確認し、当日は受付時間内に会場までお越し下さい。

会場に到着したら受付をしていただきます。PassMarket以外の方は当日現金払いとなりますので、受付時にお支払いをお願いいたします。グループ分けを行う場合は受付時にお伝えしています。

開始時刻になったら読書会開始です。

まずは司会の私のーさんがご挨拶させて頂きます。その後、皆さんに自己紹介をして頂きます。お名前、普段読まれている本だったり好きな作品や作家さんなど、簡単なもので構いません。

自己紹介が終わりましたら、それぞれ持ってきた本について紹介を行っていきます。

上手く紹介しないと!と思わなくて大丈夫ですし、噛んだ!と不安にならなくても大丈夫です。他の方が紹介している間も、気になる点があったら自由に質問して下さい。まずはお一人一冊ずつの紹介です。時間の目安としては質問等も含め7、8分です。一巡して時間が余れば二巡目に移るか、フリートークとなります。時間になりましたら終了です。

当日の流れは以上になります。

今回紹介して頂いた推し本はこちらです。

推し本タイトル一覧

★たゆたえども沈まず

★後宮の烏

★映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術

★花咲家の人々

★神隠しと日本人

★それで君の声はどこにあるんだ?――黒人神学から学んだこと

★アダム・スミス―『道徳感情論』と『国富論』の世界

★村田エフェンディ滞土録

★太陽の子 日本がアフリカに置き去りにした秘密

★明治百話 上

★行く、行った、行ってしまった

★軌道 ――福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い

★人間合格

★あと少し、もう少し

参加される皆さんには受付時間中にメッセージカードを書いて頂いてます。毎回、メッセージカードを読むだけでも面白くって、読みたい本が増えていきます!下記に一冊ずつアップしますので、ぜひメッセージカードを読んでみてください♪

前回『屍人荘の殺人』を紹介してくださった方の推し本。
ずっと気になっている本ー!!原田マハさんといえば『暗幕のゲルニカ』で課題本読書会をしたことがあって、ページ数は多いのにさくさくと進んだ記憶が。他の作品にはなかなか手をつけれていないのですが、この本を読むことでゴッホのことも知ることができるでしょうし、興味が増しました。素敵な推し本の紹介、ありがとうございました(^^)

前回『裏切り』を紹介してくださった方の推し本。
絵が好き!と表紙にグッと惹かれました。集英社オレンジ文庫の作品って読んだことがない気がします。アニメ化もしているし全7巻で完結しているんですね。中華風の世界観ということで気になります。素敵な推し本の紹介、ありがとうございました(^^)

初参加の方からの推し本。
ハリウッド式の脚本メソッド「三幕構成」理論を体系化したことで知られるシド・フィールド氏の脚本術!!タイトルからしてもう映画を書く予定はないのに読んでおかなければならない気になってきました。他にも『素晴らしい映画を書くためにあなたに必要なワークブック シド・フィールドの脚本術2』や『最高の映画を書くためにあなたが解決しなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術3』があるようです。素敵な推し本の紹介、ありがとうございました(^^)

前回『三ノ池植物園標本室』を紹介してくださった方の推し本。
先祖代々植物と会話ができる魔法のような力を持っている花咲家。『コンビニたそがれ堂』や『桜風堂ものがたり』や『百貨の魔法』や『魔女たちは眠りを守る』などなど気になる作品はたくさんあるんですが、村山早紀さんの作品まだ読めてない……!のに気になる一冊が新たに追加されました。素敵な推し本を紹介して頂き、ありがとうございました!(^^)

前回『スウェーデン 福祉大国の深層 金持ち支配の影と真実』を紹介してくださった方の推し本。
文化人類学者・民俗学者である小松和彦さんの著書。「神隠し」ってテレビとかでよく?取り扱われてたりする言葉ですが、事例や逸話から分析されているとは!素敵な推し本を紹介して頂き、ありがとうございました!(^^)

黒人神学を開拓したジェイムズ・H・コーンに学ぶため、著者はNYのユニオン神学校に留学生待遇で入学。タイトルだけでもうぐっと揺さぶられます。自分が27歳のときに何かに突き動かされて行動を起こせただろうか。まずその熱意がすごい。メッセージカードの「言葉は救済だ」にもグッと心動かされます。素敵な推し本の紹介、ありがとうございました(^^)

初参加の方からの推し本。
経済学の祖、アダム・スミス氏について書かれた本。「見えざる手」の真実とは、という帯とメッセージカードの文章に目を引かれます。読書会が終わってから駅までの帰り道、参加者の間でも話題になってました(が、私はポカンとしてました…)素敵な推し本の紹介、ありがとうございました(^^)

前回『家守綺譚』を紹介してくださった方からの推し本。
梨木香歩さん!つい先週『西の魔女が死んだ』で課題本読書会をしたところでしたので、全体発表でお見かけして一人「おお!」となっておりました。『家守綺譚』も気になってたんですが、実在の人物も登場するということでまたこれも気になる……!!素敵な推し本の紹介、ありがとうございました(^^)

初参加の方からの推し本。
表紙の子どもの瞳にぐっと目を惹かれます。都合の悪いことや自分には関係ないといったように他人事にならず、目を背けてはいけないと感じます。まずは知ることですね。素敵な推し本の紹介、ありがとうございました(^^)

前回『子宝船 きたきた捕物帖(二)』を紹介してくださった方からの推し本。
新聞記者であり、実話蒐集作家、明治文化研究家でもある篠田鉱造さん。時代の移り変わりを目にした人々に直接話を聞き、書き残された実話集ということで、かなり読み応えがありそうです。下巻もあるようですし、他にも同じ著者の本として『幕末百話』や『銀座百話』等もあるようです。素敵な推し本の紹介、ありがとうございました(^^)

コロナ禍となる前に参加してくださっていて、久しぶりに参加していただきました。
〈トーマス・マン賞〉受賞作。アフリカ難民たちの「我々は目に見える存在になる」というプラカードの言葉、ひとくくりに難民といっても様々な問題や境遇を抱える人々。タイトルも気になりましたが、帯にもグッと興味を惹かれました。素敵な推し本の紹介、ありがとうございました(^^)

前回『幕末不戦派軍記』を紹介してくださった方からの推し本。
福知山線脱線事故からもう18年も経っているんですね。あの事故は衝撃的でした。遺族である淺野弥三一が巨大組織を変えるために闘うノンフィクション。非常に読み応えがありそうで気になります。素敵な推し本の紹介、ありがとうございました(^^)

前回『檀』を紹介してくださった方からの推し本。
太宰治といえば『人間失格』で課題本読書会したときに映画などにも触れてみましたが、関連した本などまでには手をつけられず。井上ひさしさんが書かれた太宰治伝!これはまた気になる本ですね……!素敵な推し本の紹介、ありがとうございました(^^)

初参加の方からの推し本。
『そして、バトンは渡された』や『幸福な食卓』などの著書がある瀬尾まいこさんの作品。2011年に退職するまでは中学校の先生もされていたんですね。こちらの作品の主人公も中学生たちのお話ということでとてもリアリティがありそう。襷を繋いでいく中で6人のどんな物語が描かれていくのか。素敵な推し本の紹介、ありがとうございました(^^)

これにて読書会レポートは終了です。

参加者からのレポート

読書会に参加していただいた方からのレポートやつぶやきなどです。いつもありがとうございます!

最後に

上の方にも書きましたが、今回は14名(女性7名、男性7名)で読書会を開きました。初参加の方は3名でした。2回目の方が1名、3回目の方が3名でした。お集まり頂いた皆様、ありがとうございました。

初参加の方や女性が安心して参加できる空間、男性も楽しめる空間作りに今後も努めてまいりますので、どうぞ宜しくお願い致します。

毎回参加して下さる方はもちろんのこと、久しぶりに参加したよ~という方々との再会も非常に嬉しいものです。本が好きな方々の第三の居場所作りが目的ですので、「また参加して良いのかな?」「久しぶりだけど大丈夫だろうか?」「前回体調不良でキャンセルしてしまったけど…」といった事はお気になさらず、「あ、この日予定空いてる!参加しよう!」くらいの気持ちで、是非お気軽にご参加ください。

初めて読書会に参加して下さる方々にも「参加してよかった!」「楽しかった」「また参加したい!」と思って頂けるよう努めてまいりますので、宜しくお願い致します。

さて、今回は初の試み、「進行役のいない形式の読書会」でした。

お付き合いいただいた皆様、ありがとうございました。

「サポーターもいない」「進行出来る人もいない」「毎月定期開催も出来ない」という状況の中、いかに以前のような賑やかさを取り戻すのか。苦肉の策だったわけですが、前進するための策でもありました。あ、受付前に来てくださってお手伝いいただいたり、片付け等も手伝ってくださったり、皆様ありがとうございました。「サポーターもいない」「進行出来る人もいない」という状況だったからこそ、皆でフォローしあっていこうぜという感じをひしひしと感じさせて頂いた回だったなと思います。

はたして進行は本当に必要なのか?

……というのは常々思ってたわけでして、もちろん2017年11月の立ち上げ当初ならば「そりゃ必要です」となるわけですが、彩ふ読書会に何度も参加してくださっている方や、他の読書会なども経験されている方が増えてきています。進行を担当する方だけが様々なことを一手に担うのではなく、グループの皆さんにちょっとずつ担っていただいて、初参加の方をフォローできるような形が出来るのではないかと、ちょっと考えてはいました。が、コロナ禍となる前は多くの方にお手伝いいただいてたことで甘えさせていただいてて、実施には踏み切りませんでした。

初参加の方自身も皆さんにフォローされているばかりではなく、実は初参加でその場にいてくださってるというだけで、場がなあなあな雰囲気にならず程よい緊張感を持って読書会が行えているという面があります。ですので、上手く話せなかったな~とか全然他の方の紹介の時に質問出来なかったな~とか思っちゃうかもしれませんが思わなくても大丈夫です。でも思っちゃいますかね、思っちゃいますよね。何度か参加している内に流れのようなものもつかめてくるとは思いますので、ぜひリベンジも兼ねて次回以降またご参加ください。

各テーブルに進行役がいないことで気になることはいくつもありましたが、中でも「一方的な紹介に終わってしまうこと」は避けたいなと思ってましたので、今回自己紹介が終わったら一旦全体進行の私に声をかけてもらい、そこで「どなたか一つは質問をしてください」とお願いをしました。進行役の方が一人で担うことになっていた部分を、皆さんに担ってもらうスタイルです。前日までは「紹介者の左隣の方が質問をする」みたいに質問者を決めることまで考えてたんですが、いやー初参加の方にとったらかなりハードル高いだろうなと考え直し「どなたか」としました。そうしてしまうことで、今度はある程度質問する方が固定されてしまう懸念もありますが、どっちの方がやりやすいかは人によっても好みが分かれそうな気もしています。

グループ分けもかなり悩みました。初参加の方ばかりにならないようにすることや、どのグループになっても楽しんで頂けるようなグループ分けを考えますし、その他諸々も含めて考えますので、毎回結構時間がかかります。

私が一番怖いのは沈黙のまま終わってしまうことです。最初は緊張されている方も多いので沈黙の時間も時としてあるのですが、本の紹介が2冊目辺りになると大体賑わってきます。

あとこれも怖いのが、注意事項に引っかかるような推し本紹介をされる方がおられた時ですね。時間オーバーもですが、なかなかこれは進行役であっても指摘がしにくく、ましてや誰もそこを担わないとなると誰も指摘が出来ないところではあります。そうすると、一人のためにそのグループの雰囲気は台無しになります。全体進行として私は常駐していたのですが、逆に自分のグループがない分、全てのテーブルの把握は出来そうでした(出来るとは言ってない)何かあればすぐに動ける体制にはしています。

読書会終了後もグループを超えて話しかけに行かれる方もいて、賑やかな会となりました!1テーブル制ではこれが出来ないんですよね~。読書会そのものもですが、その後のフリートーク的なくだけた時間がわりと大切だと思っていまして、やはりこの時間を作るには複数のグループに一旦分かれる規模は必要だなと感じています。またやり方については今後も試行錯誤していきたいと思います。

さて、次回京都は10/1(日)を予定しております!時間の都合上、お昼前後に先にスピンオフ企画としてのランチ会、そして午後に読書会という流れで考えています。もし良ければまた参加ご検討ください。次回の下見も兼ねてランチ会(一人)やってきましたので、良かったら下のレポートもチェックしてみてください(^^)

▶《京都》2023年5月27日(土) スピンオフ企画レポート“ランチ会(一人)”

次回の大阪での読書会は6/17です。ぜひご参加くださいませ!

▶《大阪》6/17(土) 推し本披露会(第1部) 開催のお知らせ ※満席のため募集終了してます

▶《大阪》6/17(土) 『星の王子さま』課題本読書会 開催のお知らせ

▶《大阪》6/17(土) 推し本披露会(第3部) 開催のお知らせ ※満席のため募集終了してます

▶《大阪》6/17(土) お酒で彩ふ交流会のお知らせ(スピンオフ企画) ※満席のため募集終了してます

8/6にはこんなスピンオフ企画も立ててみました。

▶《大阪》8/6(日) 冨樫義博展に行こうの会のお知らせ

▶《大阪》8/6(日) 冨樫義博氏を語る会のお知らせ

以上です。

ありがとうございました!