詐欺だった話

先日久しぶりに風邪を引いた。

内側から寒気があり、こりゃいかんと測ったら39度もあった。

もう夜だったので、明日病院に行くか~と思いつつ、そういえば風邪を引くのが久しぶりすぎて近所の内科を知らない事に気づいた。

今の家に引っ越してきてからはまだ一度も内科に行ってなかったのだ。

眠気をこらえて、近所のお医者さんを調べてみる。

大体レビューを見て判断するのだけど、近所の病院は評価の低い所が多かった。評価の高い所はあるけれど、一人しか評価してなかったりして判断がしづらい。

ホームページで判断してみようと思い、アクセスする。

すると。

そこにはそれはそれはお綺麗な女医さんがいらっしゃった。

私の体温は更に上がった。もはや熱を下げたくない心境に陥った。むしろ高まれ!と心の中で叫んでいる。私は「坂本ですが?」の坂本君のように高速反復横跳びによって小刻みに体を震わせた。熱を下げないために。

翌日。

体温は37度まで下がっていた。まさかのまさかである。案外私の体は丈夫に出来ているらしい。いや、しかしまだ平熱ではない。一度39度まであがったのだから受診しておく必要はあるだろう。そういえば喉も痛いしな。あ、何だか頭も痛い気がする。両足とも何だか普段よりも重く感じる。・・・・・・うん、よし、行こう。行かねばなるまい。

そう自分に言い聞かせて、その女医さんに会いに・・・・・・げふんげふん!風邪を完全に治すべく内科へと向かった。

受付で初診だと伝え、問診票を書く。それからしばらくスマホをいじっていると名前を呼ばれた。

期待を膨らませながら、診察室の扉を開く。

女医さんは笑顔で私を招き入れてくれた。

お綺麗な目をしていらっしゃる。笑顔も素敵だ。

しかし、しかしだ。

・・・・・・ちくしょう!!

だまされた!!

確かに写真の面影はある。ホームページの内容を見る限り、あの写真は三年前のものだとは分かっていた。だが、この三年間に一体何があったのか。お医者さんという仕事はストレスが多い仕事なのだろうか。面影はあるが、写真とは全く違うお姿になられておる。私の日本語は常におかしい。

喉を診てもらい、風邪薬を処方されてその日は帰った。

帰った直後、私はレビューをつけようと思った。危うく勢い余って星一つか、逆に五つをつける所であった。

・・・・・・私がホームページ上に人の写真を載せないのはそこにある。やはり写真を見ると幾分か期待をしてしまうではないか。その期待が裏切られた時、人は咄嗟にレビューを下げるか、逆に爆上げしたい気持ちになる。その時のレビューほど役に立たないものはない。しかし、得てしてそういうレビューほど皆見てしまうものだ。そう、そうなのだ!

何の話をしていたか、まだ私はどうやら病み上がりらしい・・・・・・。寝よう。