何と!今回が推し本紹介100記事目でした!(アメブロの方のカテゴリを見て気づく)
1つの記事で2、3冊紹介している時もあるので100冊目ではありませんが、そこらへんはまあ良いでしょう!(ざっくり感)
普段はひっそりと更新しているBookReviewですが、記念すべき100記事目ということで、最新情報にもUPしておきました(^^)
今回は前々から紹介しようと思っていた本を今日は紹介したいと思います!
6/10の読書会でもたまたま(本当にたまたま!)紹介させて頂いたんですが、これ・・・・・・自分にとっては禁断の書であります。
これを読んでいる事を知られてしまうと、一部の発言がコペルニクス的転回してしまうほどの禁断の書。
まるでベッドの下に隠していた秘蔵本を親に発見されて机の上に置かれていた時のように汗がダラダラ、まな板の鯉状態。
推し本紹介をしていて、しかも読書会で紹介して頂いた本も読んで記事にしてきた身としては、「え、今までの本って読んでなかったの?」と言われそうでビクビクものでございます!(; ・`д・´)
これを読んでいるということは知られてはいけなかったかもしれない・・・・・・墓場まで持っていった方が良かったのかもしれない・・・・・・と、若干後悔しつつではありましたが、100記事目ですからね!景気よく行きましょう!(酔ってはおりません)
逆に言えば、これを読んでいることを公言することである意味テキトー発言がしやすくなったという事も!決してマイナスではないのであります!でもどっちかというとマイナスか!
でも世界の読書家がこっそり読んでいると帯には書いてますので、ワタクシ勇気を持って礎になろうと思います(何の?)
前置きが長くなりましたが、ぼちぼち紹介させて頂きましょう!
読んでいない本について堂々と語る方法
ピエール・バイヤール (著)
大浦 康介 (翻訳)
筑摩書房
もうタイトルでお分かりでしょう。
タイトルそのままに、「読んでいない本について堂々と語る方法」が記された禁断の書であります。
これを読んでからワタクシの読書量は格段にアップしたとかしないとか!
Google Booksによると、世界に存在する全ての本の数は1億2986万4880冊なのだとか。2010年調べですので今はもっと増えてますね。
LIFE SHIFTによると人生100年時代でありますから、仮に1日1冊読んだとしても、1年で365冊、10年で3,650冊だから、100歳だったら読めるのは36,500冊ですね(ツッコミ待ち)
圧倒的に時間が足りない!!
では、人は世界に存在する全ての本を読むことは出来ないのでしょうか?
・・・・・・なんて壮大な話が書いてあるかどうかはともかくですね、このピエール・バイヤールさん、大学で文学を教えているので当然ながら本について意見を述べなくてはならない状況にあります。学生さんから読んでいない本についてコメントを求められることもしばしば。
そんな時「読んだ事がないので分かりません」とは言えないのであります。嘘もつけない。
学生も誰も読んでいなければテキトーな意見を述べても問題はないけれど、仮に一人でも詳しい学生がいたとしたら一気に窮地に立たされるため、下手なことは言えません。更にはご自身で本や論文も書くため、形として残してしまうと取り返しのつかないことにもなってしまいます。
そんな過酷な?状況の中で「読まずにコメントする」という経験を重ねてきたピエール・バイヤールさんは、この方法について論じてみるのも悪くないということで、この本を書かれました。
面白かったのは、「読んでいない」は分類することが出来るということ。
・ぜんぜん読んだことのない本
・ざっと読んだ(流し読み)ことがある本
・人から聞いたことがある本
・読んだことはあるが忘れてしまった本
著書ではこのように分けられています。
逆に読んだという事もどこまでいけば「読んだ」になるのか。文章一文字一文字全てを覚えていれば「読んだ」ということになるのか・・・・・・といえば、うん、まあ感覚的には違うなーって感じがしますよね。そうなるとほとんど全ての本が「読んでいない」という事になってしまいそうです。では、どの程度読んでいれば、読んだことになるのでしょう?
この分類について詳しく説明がされた後に、今度は状況毎のコメントについての対策が書かれています。
・大勢の人の前で
・教師の面前で
・作家を前にして
・愛する人の前で
どの場面でもテキトーな事は言えなさそうですヾ(・ω・`;)ノ
著書では色んな作品の引用がされていて、中でも面白かったのは「特性のない男」の図書館司書の話でした。その引用は長いので省略しますが(むしろこの本を読みたくなりました)
そのあとに書かれている事が面白いので、ちょっとばかし引用をさせて頂きます。
(引用)
本を読むということは、本を読まないということと表裏一体である。ある本を手に取り、それを開くということは、それとは別の本を手に取らず、開きもしないということと同時的である。読む行為はつねに「読まない行為」を隠しているのだ。「読まない行為」は意識されないが、われわれはそれをつうじて別の人生では読んだかもしれないすべての本から目を背けているのである。
(引用終わり)
思わずポンと膝を打ち叩き、目から鱗が落ち、インスパイアされました!
確かに、一冊の本Aを読むのに3時間かかるとして、その3時間で別の本Bが読めたかもしれませんよね。しかし別の本Bが読めたかもしれませんが、そうなると今度はその時間でCの本が読めたかもしれない。そうなるとD、E、F・・・・・・(笑)
まあ、そんな感じでですね。「読んだ」「読んでない」とか、本について考えることが出来るので、一読してみることをオススメします♪
・・・・・・あ、ただ、これを読んだのはワタクシ一、二年くらい前でして。
この記事を書くに辺って再読はしませんでしたが、堂々と語らせて頂きました!
この内容を信じるか信じないかはアナタ次第です、という言葉を残して私は去ります。
ありがとうございました。以上!!
※推し本紹介で紹介した本は全て私が美味しく読了しております(ドグラ・マグラ感)