推し本まとめ2022年10月

初読み。巨大高層建築ムーンテンプルに閉じ込められてしまった人々。彼らは夢を見る。心残りのある歪みに君臨する歪曲王。その目的は何なのか。巨大怪獣ゾーラギとの戦いがあったり、過去作の人物が出てきたりして面白かった。本体は意外だった。

小説家になろうの人気作のコミカライズ。クソゲーで鍛えた腕をいかし、神ゲー「シャングリラ・フロンティア」で波乱を巻き起こす。徐々に強くなっていく様が爽快で楽しい作品！

35話まで。触れた相手に不運をもたらす風子と、不死のアンディ。二人は自分たちを追っていた組織ユニオンに入り、数々の敵と対峙していく。あらすじが難しいが、すごく壮大な話になってきていて、めちゃくちゃ面白い！

読み終わるのに3ヶ月ほどかかったが読み応えのある作品だった。常に日差しの下にいるような、のどの渇きを感じるような奇妙な感覚を抱きながらの読書体験。淡々とした描写でありながら分かりやすく、読む側としては内面を推測したくなる。やはり名著！

桐島が部活を辞めたことで、少しずつ周囲の生活に変化が訪れる。学校が世界そのものだったな～、窮屈さを感じていたんだな～と作品を読んで改めて感じたり。あの頃にしか感じ取れない感性が描かれていて、胸を締め付けられる。非常に面白い！

一つの部屋と二人をお題として八名の作家が書いたアンソロジー。同じお題なのに全然違ってて面白い。朝井リョウさん目的で買ったけど、他の作家さんのも面白くて、なるほど、こういう風に好きな作家さんを発掘していくのも面白いなと思いながら読んだ。吉川トリコさん好き。

別の高校との合併で取り壊される高校の最後の卒業式の一日を、7名の少女の視点から描いた連作短編集。桐島、部活やめるってよが好きな人は好きだと思う。同じ空気感が漂っている。私も好きな作品。一番好きなのは四拍子をもう一度。

寧子の心の叫びがひしひしと伝わってくる。誰かに分かってほしい。受け止める側も受け止めたいのに受け止めきれない。未来に絶望感を抱きながらも、寧子と津奈木に微かな希望も見えて個人的には読後感が良かった。趣里さんと菅田将暉さんの映画版も観たくなった。

コミュ症の主人公が立ち直っていく姿が丁寧に描かれているビジネス小説で、「分かる分かる！」と思いながら読みました！「やってあげてるのに！」という感情の辺りは読んでて自分も反省…。

道化を演じるところとか「二人なら怖くない」はめっちゃ分かるなと思ったり、自分もやってるなーと感じる部分もあったりして、ページをどんどんめくってしまう。自分の頭の中で考えていることを文章化されているような感覚があった。甘いものを渡すと食べて機嫌を直すは真実。