木洩れ日に泳ぐ魚
恩田陸
文春文庫
恩田陸さんの作品に触れたのはこれで3作目です。ドミノと黒と茶の幻想、そして今回の木洩れ日に泳ぐ魚。
読書会で紹介して頂きました。
帯には「続きが気になりすぎて、電車を乗り過ごしました」とあります。確かに!通勤電車の中で読んでいたんですが、展開が気になるお話でした。
物語はアパートの一室で男女二人が夜通し語り合うというものです。男女二人はこれまで一緒に暮らしていましたが、ある日を境にぎくしゃくし始め、それぞれの道を歩むことになりました。この日が最後の夜なんですが、実はこの二人、互いに相手を疑っています。
相手は殺人犯ではないか、と。
さりげない会話を続けながら、内心何か手がかりを掴もうと探り合う二人。同居人は殺人犯か否か。と、いう流れが序盤はあるのですが、視点の切り替わりにより次々と発覚する新事実が発覚していきます。何というか上手く説明は出来ないんですが、面白かったです。
まるで舞台を観ているような感覚で読めました。というか、舞台でやって欲しい!
派手な動きはないけど、男女二人の会話のやりとりや心理描写がすごく面白いです。これ舞台で映える感じがするなー。という何目線か分からない目線で読んでみました。オススメです♪
《文:nonono》
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