拝啓 敏腕編集長野郎さま

拝啓。先日は拙い手紙にお付き合い頂き、ありがとうございました。あのやりとりが非常に面白かったので、また手紙を書きます。私と編集長以外の方には何がなんやらのやりとりになるかとは思いますが、前回までのやりとりについてはここでは詳しく書きません。私がめんどくさがっているとお思いですか。めんどくさがっています。開かれた場でありながら私信になること、お許しください。

ぷくぷく粽、お気に召して頂けたようで何よりです。
つい先ほどあの本をまた読み返していたら、あれは乙女のお腹を壊す食べ物だと書かれておりました。お詫びの品にと送ったはずが、うっかり火に油を注いでしまいました。もう三回以上読んでいるはずなのに気付きませんでした。反省はしています。すみませんでした。

さて、『彩宴-iroutage-』の執筆と編集お疲れ様でした。思えば7月からですか。あっと言う間でしたね。作業自体は4、5ヶ月ほどでしたが、そもそもの始まりとしては約2年前、あなたが文学フリマの本を持ってこられたことに端を発します。それからも色んなことがあって今回の出店に至ります。そう考えると長い長い道のりを経ての実現に至ったことになりますね。彩宴の「開宴の挨拶(まえがき)」には私のいつものノリでああ書きましたが、あれは半分冗談です。残りの半分は悪ふざけです。

真実は編集長、あなたのおかげです。

7月にオンライン飲み会をしたとき、私はあなたを編集長にと推薦しました。正確には「編集長はひじきさんでw」なんて語尾に草が生えているような軽いノリで言いました。軽いノリで決まりましたが、間違いなく軽いノリでした。ですが、オンライン飲み会に参加表明をしてくださった瞬間に編集長はあなたしかいないと思ったのです。と同時に、素晴らしい本が出来上がるだろうとも確信しました。「ヅカ社実行委員会」なる秘密組織を結成し、普段はほんわかとした読書会を華やかな宝塚色に染め上げるという麗しき事態の一端を担ったあなたならば、きっと大変さの中にも面白さを見出して下さるだろうと思ったのです。京都一周年イベントで京都推し本大賞を考案し、候補本をまとめ、当日も見事にやり遂げるという素晴らしいご活躍もありました。

文学フリマの当日はあたふたとしているでしょう。なかなかゆっくりお話する間はないかもしれません。終わったら打ち上げをしたいところですが、これもまだ分かりませんので、ここで感謝の言葉を述べさせて頂きたいと思います。

ありがとうございました。

無事に入稿もできましたね!まだ細かい作業は残っているので、もうひとふんばりではありますが……思う存分この生みの苦しみを楽しみましょう!

引き続きどうぞ宜しくお願いいたします。

敬具
ののの

敏腕編集長野郎さま