「働きたくない」というあなたへ(推し本紹介)

3 min

「働きたくない」というあなたへ
山田ズーニー
河出文庫

 

▼内容(「BOOK」データベースより)
「あなたの“へその緒”が社会とつながる!」働くとはどういうことか、読みながら“考える”コラム集。「働くってそういうことだったのか!」が、しっくりと温かく胸に染み通る。「ほぼ日刊イトイ新聞」の人気コラム「おとなの小論文教室。」で空前の大反響を起こした本気の仕事論。

 

読書していると「そうそう!今こういうのが読みたかったんだよ!」っていう本と巡りあうことがあります。私の場合、この「働きたくないというあなたへ」はまさにそんな本でした!

まずタイトルにひかれちゃいました。そんで読んでみたら、とても優しい文章でスーッと頭の中に入ってきます。

本の事を知ったのは約一年前。一周年イベント・推し本披露会SPの時です。この時は通常の推し本披露会(オススメ本を紹介しあう会)のスペシャル版として、一つテーマを設けていました。

テーマは私の人生を変えてくれた本。

▶【大阪】11/18一周年イベントレポートin大阪

この時に紹介された40冊以上の本は、その人のお顔とともにとても印象に残っています。一年経っても読めていない作品は多いですが、いずれ自分に何かしらのターニングポイントがやってきた際、思い浮かぶのはこれらの本だろうなと思っていました。いわば自分の中に引き出しを増やしてくれた会でした。

自分自身のライフステージに変化が起きている今、ふと一周年イベントのレポートを読み返していて目に留まる本がありました。そして不思議なもので、その本は既に我が家にあったのでした。いつか読もうと思って買って積ん読状態になっていたものに、ようやく読むタイミングが来たって事なのでしょう。もっと不思議だと感じたのは、読書会の開催レポートを読み返した事です。書いて満足する事が多くて、あまり読み返す事がありません。不思議です。

この本はこれから社会に出る方を対象に書かれています。

楽しく生きたい。仕事せずにお金だけが欲しい。そういった考えがよぎる事は誰だってあるもんだとは思います。うっかり「まあそんなもんやで」と流してしまいがちな言葉。あるいは「分かる!」と共感だけして終わってしまいがちな言葉に、著者は真摯に向き合い、仕事とは何か、働く意味とは何か、社会とのつながりとは何かといった事について書かれています。就活生だけでなく様々な人に響く内容です。

私自身のことをいえば、仕事は生きるための手段でした。

20歳から一人暮しを始めて、親からの仕送りはありませんでしたので家賃やら光熱費やらは全て自分自身で捻出しなければならない状況にありました。最初は親に泣きついてお金を振り込んでもらってましたが、ある日を境にその支援がなくなった感じです。

働く意味とか考える余裕なんてなくって、ガムシャラに働きました。けれども働けども働けども我が暮らし楽にならず……状態。自分ではガムシャラだと思ってやっていても、空回りなガムシャラさでした。今思えば貧困スパイラルに陥っていたのだと分かりますが、当時はそんな発想すらありませんでした。

言い方は悪いですが、当時の私がこの本を読んでいたら「考える時間があるだけ幸せだよ」って攻撃的に一蹴していたかもしれません。考える暇も本を読む余裕もなかったから、そんな否定的な言葉で拒絶していたことでしょう。

一度貧困スパイラルに陥ると、抜け出すのは容易ではないです。私の場合は幸運だった、としか言いようがないです。まあ地元に帰れば何とかなるっていう気持ちはありました。色々やったけどダメだったよ、なんて親に泣きつけば、何とかしてくれるだろうって。でも、それだけはしたくなかったのでした。

働くことについて考えるようになったのは、少し余裕が出てきてからでした。

考えるようになってからは逆に「もっと楽したいな~」と考えるようになりました。とはいえエネルギーが溢れまくっていたので、目の前にあるものに全力だった時期もあります。けれど、全力でやっても給料が上がるわけではないしな~・・・・・・と、効率重視な仕事の仕方にシフトしていきました。効率重視だと、面白くないなって感じたりもします。それでたまにガーッと力入れたりもするんですが、新しいことをしようとすると批判があったり、終わった後にグチグチと言われて「やっぱやめときゃ良かった・・・・・・」となったり。仕事が楽しいか楽しくないか考え始めた時点から、私としては「楽しくない」になってしまったなあなんて思ったりもします。一日の大半を職場で過ごしますし、やっぱり仕事は楽しくやりたいな~と思いつつ、まあ考えずにガムシャラにやりたいなとも思いつつ。まあそんな事を考えさせてくれた著書でした!

仕事について悩んでいる方にオススメです!!

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