《Review》なぜ、この人と話をすると楽になるのか/吉田尚記

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コミュニケーションが苦手だったり悩んでいるって人は多いんじゃないでしょうか。

自分の発言に対して相手がどう感じただろうかとか、この流れでこんな発言してしまって良いのだろうかとか、相手はどういう意図を持ってその発言をしたのだろうとか、こちらにどんな意見や同意を求めているのだろうかとか、そんな事をグルグルと考えてしまって言葉が出てこない人って案外多いんじゃないでしょうか。グループトークなんかだと躊躇してる間に別の話題になってしまったりして発言出来なかったり。そんな躊躇を繰り返していると「○○さんってあんま喋んないよね」「何考えてるか分からない」みたいな事を言われてしまったり。色々考えてるっちゅーねん、ってね。

はい、ワタクシのことです(笑)

そんなワタクシと同じ「考え過ぎて言葉が出てこないコミュニケーション苦手タイプ」な方にオススメな本!それ以外のコミュ障の方も救済してくれる本!それがコチラ!

ニッポン放送のアナウンサーである吉田尚記さん著作の「なぜ、この人と話をすると楽になるのか」太田出版 (2015/1/31)

この手の本はいくつか読んでますが、個人的にはこれが一番納得のいく本でした。読んだだけでコミュニケーション力が身につくわけではありませんし、やはり苦手意識は残っていますが、この本を読んだあと会話に挑んでみると段々分かってくるというか身についてくるという感じですかね。闇雲に場数踏んでいくよりも効果はあるんじゃないでしょうか。筋トレ時のプロテインみたいな。

実際、この本を読んでからは会話をすること自体が楽しいとか好きだと思えるようになりました。レベル1~100でいうとまだまだ3くらいではありますが、下手だけど好きなのさ。まあ、カラオケと一緒だ(笑)

 

ここで一度、相手側の視点に立ってみましょ。

俺の大好きなウィキ先生が先入観のページでこういうことを書いてます。

―以下引用―

≪人間の認識の主観性≫
人間の認識や認識に基づく行為はすべて、何らかの意味で、直接の対象認識の前に、予備的な知識や、認識・把握の枠組みが存在するものである。哲学的には、客観である「もの自体」は認識できず、主観の「認識形式」というフィルターを常に通じて、人間の対象認識や、世界に対する行為は成立している。
しかし、このような主観認識のフィルターは、人間が世界を認識するにおいて、また他者と社会生活を送り、コミュニケーションを通じるにおいて、むしろ必要なものである。「すぐに腕力をふるい、他人の言葉に耳を貸さない」と一般に噂されている人と、何か交渉する必要ができた場合など、この「予めの知識」に基づいて、慎重な言動を取ることで、対人接触がうまく進むということもある。

―引用終わり―

出会った瞬間から相手は「私」という存在に何かしらのフィルターをかけているということですね。

金髪だったら怖い人なのかなーとか。
アフロだったら明るい人なのかなーとか。

そこから実際に会話をしてみることで、考えてることだったり人間性みたいなことが何となく分かってくる。

あれ、金髪で怖そうな人だと思ったけどすごく優しい雰囲気だ。
思った通りアフロで明るい人だ。

みたいな。

けど、何も喋らないとここの判断が出来ない。
一時的に「寡黙な人」という判断が下されてしまう。

金髪で寡黙…やっぱり怖い人なのかな?
アフロで寡黙…根は真面目なのかな?

寡黙だと疑問符状態でまだ判断の下しようがない。
だからこそ、「○○さんってあんま喋んないよね」「何考えてるか分からない」みたいな風に振ってみる。これで反応があれば判断出来るかもしれない。

…あれ? 反応薄い。
何を考えているか分からない。
どんな人なんだろう。
あんまり触れちゃいけないのかな?

相手側としては疑問符だらけで判断材料がないから、結局「私」がどんな人なのかを認識出来ませんよね。

ここで「私」視点に戻りましょう。

相手に悪気がなくとも、「○○さんってあんま喋んないよね」「何考えてるか分からない」って言葉って何となく否定的な響きを持っているような気がしてしまうもんです。つい反射的に「もうこの人の前では喋らんとこ」って余計に身構えてしまいがちな気がします。ただ、相手側からすれば判断材料を求めているだけなので、身構える必要はないんじゃないかなと思います。ニュアンス的に嫌~な感じに聞こえてくる時もあるかもしれません。その発言を元に周りから軽く笑いが起きるかもしれません。でも、自分自身がどう受け取るか、捉え方の問題なのかもしれません。

前向きに捉えれば、流れに乗っていけなかった自分を気にしてくれていて発言するタイミングを振ってくれていると捉えることも出来ます。流れは一瞬止まるかもしれませんが、その人のおかげで自分にスポットが当たっている瞬間が生まれるわけです。あとは難しく考えず思ったことを喋れば良いだけの話。変にキャラ付けしてしまうと後がしんどくなるだけですし、あくまでも自然体で。

先入観やらフィルターかけてしまうのは当たり前のことで、強引になくす必要はないのではないかと思います。むしろ利用してやるくらいの気持ちで良いんではないでしょうか。会話のキャッチボールを繰り返しながら、互いの先入観を崩していく過程で意外な発見があって相手のことを「面白い!」と思えるようになる。興味が持てる。この本によればコミュニケーションの目的はコミュニケーションだということなので、コミュニケーション自体を楽しめば良いのだと思います。

…といったように、何かしら考えてしまいがちな方にはおススメな本です。

騙されたと思って一度読んでみてください。何かしら道が開けるかもしれませんよ!

まあ、責任は持ちませんけどね(笑)

《文:nonono》

 

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