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2025年2月15日、東京でスコット・フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』を課題本とした読書会を開催しました。普段は限定しておりませんが、今回は村上春樹さん翻訳版限定でした。
今回は主催含め17名(女性6名、男性11名)で読書会を開きました。初参加の方が7名でした。お集まり頂いた皆様、ありがとうございました。
このレポートが初見の方もいらっしゃると思いますので、まずは「読書会について」と「彩ふ読書会の目的」についてご説明させて頂きます。
目次
読書会って何?
読書会とは、ざっくりいうと本が好きな方が集まっておしゃべりをする会です。
「本をたくさん読んでいる人の集まりなんじゃないか……」「かなり知識が必要なんじゃないか……」と思っちゃうかもしれませんが、そんなことはありません。読書量も知識量も必要はなく、必要なのは本が好きであるということだけです。読書好きの交流会=略して読書会と考えてみたら、少しハードルが下がりますでしょうか。
読書会は、本が好きな方にはオススメな会です。
自分一人では手に取らなかったであろう本との出会いがあったり、本の話題を通じて普段接点のない方とお話することが出来ます。
課題本読書会とは?
事前に読了しておいた課題本について語り合う形式の読書会です。
課題本を読書してる最中に感じたこと、読後に感じたこと等を自由に発言しあいます。参加条件は「課題本の読了」のみです。
推し本披露会が「これまで」を共有する機会とするならば、課題本読書会は「これから」を共有する機会となります。同じ本を読了したという体験こそが、まずは大きな意味を持ちます。「これはさすがに読了は厳しいだろう・・・・・・」といった本が選書されるかもしれません。何とか読了したけど、当日特に意見が出ずに沈黙してしまったり話が脱線してしまう可能性もあります。ですが、本を読んでいる間や読書会中の瞬間瞬間を共有していくことが大切だと考えております。
彩ふ読書会の目的
簡単に言えば、関わって下さる方々の「第三の居場所作り」です。
家庭でもない。
職場でもない。
貴方にとっての、第三の場所。
居心地の良い場所。集まれば何だかほっこり出来るような場所。色々脱ぎ捨てられるような空間。そんな「居場所」を作っていきたいなあと思っています。
教養を深めたり、読書の幅を広げるといった事も目的ではありますが、何より一番は集まること。時間や空間を共有していくこと。
集まって顔と顔を合わせれば何か新しいことが生まれてくる事もあるでしょう。新たに興味を持ち始めることや、やりたい事、今までやってみたかったけどやれなかった事に挑戦したくなるかもしれません。まだまだ理想を語るだけになってしまう段階ではありますが、貴方自身のやりたい事が叶う場にもしていきたい。
「彩ふ」は「いろう」と読みます。
色んな価値観を持った方々が集まり、色が美しく交じりあう、というような意味で名付けました。読書会は本関連の集まりではありますが、それは一つのキッカケとして捉えて頂けたらなと思っています。目的としては以上です。
読書会レポート
では、読書会のレポートに戻ります。
読書会に参加する方法はいくつかあります。参加申込方法のページからご確認ください。
お申し込み頂いた方には一週間前に最終確認メッセージが届きます。内容を確認し、当日は受付時間内に会場までお越し下さい。
会場に到着したら受付をしていただきます。PassMarket以外の方は当日現金払いとなりますので、受付時にお支払いをお願いいたします。グループ分けも受付時にお伝えしています。
開始時刻になったら読書会開始です。
まずは司会の私のーさんがご挨拶させて頂きます。その後、皆さんに自己紹介をして頂きます。お名前、普段読まれている本だったり好きな作品や作家さんなど、簡単なもので構いません。
自己紹介が終わりましたら、本の感想に移ります。
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今回の課題本はスコット・フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』でした。普段は限定しておりませんが、今回は村上春樹さん翻訳版限定としました。
皆さん会が始まるまでには読了しておられますので、ネタバレを気にする必要なくお話することが出来ます。それぞれ感じることは違いますが、どの意見が正しいとか間違っているという事はありません。同じ作品を読んでも気になる点や印象に残るところというものは違うものです。こういう視点もあるのだ、といった部分をあえて楽しんでみると、この会は楽しむ事が出来るのではないかと思います。
難しい事を言う必要はありませんし、お喋りするのは苦手だと感じる方もいらっしゃると思いますので、無理して発言する必要もありません。
まずはお一人ずつ読んで感じたことを話して頂いて、そのあとはフリートークとなります。時間になりましたら終了です。
当日の流れは以上です。
当日出た意見はこちらです。
・初読み。最初はなかなか読み進まず苦戦したが、ニックとギャツビーが出会ったあたりから読みやすくなった。苦戦していたときに本編を中断して村上春樹さんの翻訳あとがきを読んだらめちゃくちゃ熱くてグッときた。
・最初は読みづらかったがギャツビーが出てから面白くなった。怒涛だったイメージ。光と影の両方を見せられたような感じ。自分自身の学生時代の思い出も思い出した。ギャツビーは過去にとらわれている人物として映った。
・人物が多くて読みづらかったが、同じくギャツビーが出たあたりから面白かった。社交的かなと思ったらギャツビーはそうでもない。フクロウ眼鏡の男やオールドスポートなど気になるところが多々あった。
・一言で表すと成り上がりメンヘラギャツビーと頭弱めお嬢様デイジーの物語で、喜劇だと思ったら後半事件になり驚いた。ジェットコースターに乗ってる気分で読んだ。デイジーをかばってギャツビーが死ぬ場面、ウィルソンに殺された場面がふわっとなっていて、他の翻訳はどうかと思い光文社のほうも読んでみたが同じくふわっとなっていた。オールドスポートは光文社のほうでは書いていなかった。
・映画を観たことがあるので話は知っていた。ニックの心情が分からない。隣人から個別で呼ばれて近づいて、最後まで一緒にいたのは何故なのか。
・学生のころに2回読み、今回が3回目。学生のころはギャツビーとデイジーの恋愛模様に目が行っていたが、今回はニックとジョーダンの恋が同じタイミングで破綻しているなとか、ギャツビーの本のリストに共感したりした。映画版は原作に忠実だった。
と、このあたりはお一人お一人にまずお聞きしたことでした。一巡してからはフリートークで時間まで話をします。フリートークではがちがちに話す内容を決めているわけではありませんので、ここまでに出てきた意見を掘り下げたり、新たな疑問、皆に聞いてみたいことなどを話します。
グループ分けを行ってますのでそれぞれ違う話題になったかと思いますが、私のグループでは「理想主義」と「現実主義」に登場人物が分かれていて、ギャツビーとニックは理想主義、デイジーとトムは現実主義だという分かれ方だなと話したり、デイジーは自分がないように思えるがそれは1920年代の時代背景に左右された生き方なのではないか、ギャツビーの理想に対する誠実さ、ニックの心情など色んな話題に及びました。「ギャツビーはデイジーを本当に愛していたのか?」という質問ではそれぞれの意見が違っていて興味深いものでした。ありがとうございました。
さて、百聞は一見に如かずですので、ぜひ会場に足を運んで実際にご自身で会を体験して頂けたら幸いです。いやいや、もっと事前に調べておきたい!という方は、下のリンク先に詳しいことを書いていますので、宜しければチェックしてみてください。
課題本読書会は、普段手に取らない作品に挑戦できる機会となります。読んだことがある作品の時に参加するのももちろん大歓迎ですが、「読んでみたいと思っていたけど……」と積読状態になっている本、全くタイトルも知らなかった本にも挑戦してみていただけたら幸いです。締め切り効果がありますので、挫折していた本も意外と読めたりしますよ!
お会いできるのを楽しみにしております。
参加者からのレポート
ありがとうございます!
SNSアカウントをお持ちの方は、ハッシュタグ「#彩ふ読書会」で感想をひとことでも書いて頂けると嬉しく思います。読書会を続けていく上での励みになります。
どうぞよろしくお願いいたします。
最後に
お集まり頂いた皆様、ありがとうございました。
初参加の方や女性が安心して参加できる空間、男性も楽しめる空間作りに今後も努めてまいりますので、どうぞ宜しくお願い致します。
毎月参加して下さる方はもちろんのこと、久しぶりに参加したよ~という方々との再会も非常に嬉しいものです。本が好きな方々の第三の居場所作りが目的ですので、「また参加して良いのかな?」「久しぶりだけど大丈夫だろうか?」「前回体調不良でキャンセルしてしまったけど…」といった事はお気になさらず、「あ、この日予定空いてる!参加しよう!」くらいの気持ちで、是非お気軽にご参加ください。
初めて読書会に参加して下さる方々にも「参加してよかった!」「楽しかった」「また参加したい!」と思って頂けるよう努めてまいりますので、宜しくお願い致します。
次回東京での読書会は3/22です。
▶《東京》3/22(土) 推し本披露会(読書会) 開催のお知らせ(お申し込みはこちら)
▶《東京》3/22(土) 『浮世の画家』課題本読書会 開催のお知らせ(お申し込みはこちら)
彩ふ読書会では、創作活動を通して交流を深めることを目的とした「彩ふ文芸部」があります。随時部員募集中ですので、ご興味ありましたらこちらもチェックしてみてください。
▶彩ふ文芸部(東京・大阪・京都)部員募集のお知らせ
「彩ふ読書会+」の参加者を募集中です。彩ふ読書会+とは、定期的に開催している読書会とは異なり、希望される方が一定数集まった場合に開催決定となる不定期企画です。参加条件や実施方法等は企画内容によって異なりますので、詳細は各募集ページにてご確認ください。
▶東京彩ふ読書会+ 企画一覧
11/2には8周年イベントを開催します。8周年イベントサポーターも募集しておりますので、ぜひチェックしてみてください。
▶《東京》2025年11/2(日) “推し本披露会SP” 8周年イベント開催のお知らせ
初参加の方が楽しむコツは「読書会は初めてです」「彩ふ読書会は初めてです」と自己紹介の際に言っていただくことです。私のーさんはお申し込みいただいた時点で分かっていますが、他の参加者の方は知りません。「初めてです」と言っていただけると「よっしゃ!フォローしたろ!」と思ってくださる方ばかりですので、遠慮なく仰っていただけますと幸いです。
以上です。
ありがとうございました!