妖怪アパートの幽雅な日常
香月日輪
講談社
読書会で紹介して頂いた本。
寮が火事で焼けてしまい、半年間だけ妖怪アパートで住むことになった主人公・稲葉夕士の物語。
妖怪アパートには妖怪っぽい人間もいれば、人間っぽい妖怪もいて、夕士は自分の培ってきた固定観念をどんどん崩されていきます。読者としても、これもう誰が人間で誰が妖怪か分からん状態になります。
るり子さんは是非ともお嫁さんになって欲しいですけどね!
自分の悩みがちっぽけに思えることもあれば、やはり人間関係で思い悩んでしまったり、悩み多き高校生・夕士。そんな彼に、妖怪アパートの住人たちはさりげなく色んなアドバイスをくれます。
「人生は長く、世界は果てしなく広い。肩の力を抜いていこう」
「種の壁は、そう厚いものではない。己にとって”愛しいもの”とは、それが何者であっても、また生き物ではなくとも、やはり愛しいのだ」
などなど、素敵な言葉のつまった作品でした(^^)
年上の人たちから色んなアドバイスをされたら説教臭く感じてしまうお年頃?かもしれませんが、夕士は住人たちの言葉を不思議と素直に受け取ります。妖怪アパートに住む前と後では自分は変わったと自覚します。そして半年後、夕士は寮生活に戻りますが・・・・・・というお話です。さらっと読めたので一気読みしてしまいました!面白くてオススメです♪