《大阪》2023年4月23日(日) 『坊っちゃん』課題本読書会レポート

2023年4月23日、大阪で読書会を開催しました。

今回は主催含め8名(女性4名、男性4名)で読書会を開きました。初参加の方が3名でした。お集まり頂いた皆様、ありがとうございました。

このレポートが初見の方もいらっしゃると思いますので、まずは「読書会について」と「彩ふ読書会の目的」についてご説明させて頂きます。

読書会って何?

読書会とは、ざっくりいうと本が好きな方が集まっておしゃべりをする会です。

「本をたくさん読んでいる人の集まりなんじゃないか……」「かなり知識が必要なんじゃないか……」と思っちゃうかもしれませんが、そんなことはありません。読書量も知識量も必要はなく、必要なのは本が好きであるということだけです。読書好きの交流会=略して読書会と考えてみたら、少しハードルが下がりますでしょうか。

読書会は、本が好きな方にはオススメな会です。

自分一人では手に取らなかったであろう本との出会いがあったり、本の話題を通じて普段接点のない方とお話することが出来ます。

彩ふ読書会の目的

簡単に言えば、関わって下さる方々の「第三の居場所作り」です。

家庭でもない。

職場でもない。

貴方にとっての、第三の場所。

居心地の良い場所。集まれば何だかほっこり出来るような場所。色々脱ぎ捨てられるような空間。そんな「居場所」を作っていきたいなあと思っています。

教養を深めたり、読書の幅を広げるといった事も目的ではありますが、何より一番は集まること。時間や空間を共有していくこと。

集まって顔と顔を合わせれば何か新しいことが生まれてくる事もあるでしょう。新たに興味を持ち始めることや、やりたい事、今までやってみたかったけどやれなかった事に挑戦したくなるかもしれません。まだまだ理想を語るだけになってしまう段階ではありますが、貴方自身のやりたい事が叶う場にもしていきたい。

「彩ふ」は「いろう」と読みます。
色んな価値観を持った方々が集まり、色が美しく交じりあう、というような意味で名付けました。読書会は本関連の集まりではありますが、それは一つのキッカケとして捉えて頂けたらなと思っています。目的としては以上です。

読書会レポート

では、読書会のレポートに戻ります。

読書会に参加する方法はいくつかあります。参加申込方法のページからご確認ください。

お申し込み頂いた方には一週間前に最終確認メッセージが届きます。内容を確認し、当日は受付時間内に会場までお越し下さい。

会場に到着したら受付をしていただきます。PassMarket以外の方は当日現金払いとなりますので、受付時にお支払いをお願いいたします。グループ分けも受付時にお伝えしています。

開始時刻になったら読書会開始です。

まずは司会の私のーさんがご挨拶させて頂きます。その後、皆さんに自己紹介をして頂きます。お名前、普段読まれている本だったり好きな作品や作家さんなど、簡単なもので構いません。

自己紹介が終わりましたら、本の感想に移ります。

皆さん会が始まるまでには読了しておられますので、ネタバレを気にする必要なくお話することが出来ます。それぞれ感じることは違いますが、どの意見が正しいとか間違っているという事はありません。同じ作品を読んでも気になる点や印象に残るところというものは違うものです。こういう視点もあるのだ、といった部分をあえて楽しんでみると、この会は楽しむ事が出来るのではないかと思います。

難しい事を言う必要はありませんし、お喋りするのは苦手だと感じる方もいらっしゃると思いますので、無理して発言する必要もありません。一応皆さんにお話を振らせては頂きますが、何も浮かばなかったら「パス!」と叫んで下さい!あ、パスは三回までOKです。

まずはお一人ずつ読んで感じたことを話して頂いて、そのあとはフリートークとなります。時間になりましたら終了です。

当日の流れは以上になります。

ここからは『坊っちゃん』の話をしていきますので、ネタバレしています。これから読む方はご注意くださいませ。

今回の課題本は夏目漱石の『坊っちゃん』でした。

私が読んでメモしていた感想はこちらです(メモなので結構雑です…)

全体として。再読。嵐のニノのもだいぶ前に観た。途中まで山嵐と赤シャツどっちが味方だったかなと忘れてた。赤シャツが好き。赤シャツについてく野だいこも今回読んでみたら何か好きになった。釣りの時の太鼓持ちっぷりはむしろ尊敬する。田舎出身だったので、誰かしらに見られてる窮屈だったなあと。と思ったということは昔を思い出して読んでるのか。

5ページ。無鉄砲。飛び降りることはできまいと言われて飛び降りる。バック・トゥ・ザ・フューチャー思い出した。あれは馬鹿といわれたらか。あと小学生のころ漢字書き取り一日でノート埋めれるか、冬になっても半袖でいつまで登校出来るかチャレンジ思い出した。親は何も言わなかったなあ

6ページ。栗の格闘

8ページ。親父も息子を駄目だ駄目だというのはどうかと

9ページ。下女の清がかわいがってくれていた

12ページ。母亡くなる

13ページ。父も6年後に亡くなる
兄は任地へ出立
清と二人暮らし

15ページ。このころの六百円ていくら?

17ページ。四国。どうせろくな所ではあるまい。まだ行ってもいないのに…

23ページ。校長、狸のような男

24ページ。茶代なんてやらなきゃ良かったと後悔。後先を考えない

25ページ。赤シャツきたー!教頭だったのか

26ページ。英語教師、古賀 顔色悪い
うらなりの唐茄子とは?あだ名うらなり

数学教師、堀田 いがぐり坊主。山嵐。主任

見た目の描写が分かりやすい

画学のだいこ
清へ手紙を書く

29ページ。山嵐が家へ来る

32ページ。おくれんかな、もし。良いな。しかしこれでうまく行ったとなると生徒は…

34ページ。人の茶だと思って無闇に飲む奴だ。なんか好き

36ページ。汚い蕎麦屋行きたくないが気になるなあ

37ページ。然し四杯は過ぎるぞな、もし

39ページ。田舎では誰かしらに見られてる。窮屈だったなあ。と思ったということは昔を思い出して読んでるのか。まだある。まだあるのー?!

44ページ。初めての宿直のときの校長とのやりとりが面白い

45ページ。バッタ布団は恐ろしい

49ページ。生徒と比べることで株のあがる清

50ページ。のつそつ、好き

55ページ。赤シャツに釣りに誘われる
みっちーで脳内再生される

60ページ。野だの太鼓持ちっぷりがすごい。むしろ尊敬?見習いたいくらい。こういうことが自然と出来る人はすげえなあ

62ページ。帝国文学。東京帝国大学文科大学(後に文学部)関係者の井上哲次郎・上田萬年・高山樗牛・上田敏らが組織した文学団体「帝国文学会」の機関誌である[1]。日本文学の個性を主張することに重点を置いた雑誌であった。

夏目漱石の「倫敦塔」や芥川龍之介の「羅生門」、山本有三の「津村教授」などの文学作品が掲載された。『三田文学』や『早稲田文学』などの雑誌と対抗した。

62ページ。ゴルキより良い魚釣ってたら野だはどうしたんだろう

76ページ。山嵐とのバトル

83ページ。会議の場で腹案を作ってしゃべろうとして、周りが喋るから喋れなくは分かる

85ページ。山嵐が味方する。が、87で宿直中に温泉に行ったことばらす

97ページ。どうもあのシャツはただのシャツじゃないと思ってた

123ページ。増給のことで言いくるめられる坊っちゃん

126ページ。山嵐と和解

139ページ。送別会の主役が孤独

151ページ。赤シャツ退治の策略

160ページ。暴動おさめたら新聞にのる

161ページ。野だ腹立つ。このときの野だはあかん

山嵐と隣同士で部屋の戸口から真正面にある。これは見ちゃう

162ページ。赤シャツの弟が誘って…これも山嵐を追い込むための赤シャツの策略?

165ページ。新聞こえええ

176ページ。野だに卵をたたきつける

178ページ。辞表提出

結局赤シャツと野だ残る。殴った坊っちゃんと山嵐は去る。もやもや

一ヶ月間の話

思ったこと
注解最後にまとめてくれるのありがたい。作品によってはその場のもある。海外作品?

読書会で参加者の方から出た話題はこちらです。

・山嵐vs赤シャツ。山嵐は会津出身で、旧江戸幕府の構図もあるのかなと思った。坊っちゃんは教師としての待遇40円よりも25円を選ぶ。話の流れとしては殴って東京に帰ってきた。松山に住んでいたことがあるので思い入れのある場所だが、閉塞的な場所として書かれていた。

・初読み。文章がとても良い。人物描写についてはこんな風にこきおろすのかと。書き方も面白く、他の作品も読んでみたくなった。坊っちゃんと清の関係が良い。美化してたとこもあるかもだが清を褒めている。

・最初と最後しか知らなくて読んだ。損した話。マドンナは出てこないんだな。江戸と会津で明治政府の話か。殴って逃げて終わりだった。

・坊っちゃんが周りを気にしないところが好き。坊っちゃん的な生き方は生きにくいだろうな。でも坊っちゃんみたいに生きれたら良いな。

・本を開いたら眠たくなるで前半は全然進まなかった。坊っちゃんvsいたずらが面白い。清がかわいい。よく人を見ている。坊っちゃんはまっすぐ。

・10代の頃に読んで、30過ぎに読んで、今回読んだ。10代の頃はただただ面白いと思って読んでいた。今回は読んだ印象が違っていた。こんな話やったっけ?何を表してたんやろ?坊っちゃんは漱石自身なのか?清はメーテルのようにも思えた。

・夏目漱石の作品はよく読んでいるが坊っちゃんは初めて読んだ。他の作品と違って大衆向け。面白さもありメッセージ性もある。清は存在を受け入れてくれている。

というところが、一巡してお一人お一人に聞いて出てきた感想等でした。ここからはフリートークとなります。

フリートークでは、一巡して出た感想から掘り下げることもあれば新たな疑問について話すこともあります。今回は夏目漱石の他の作品の話や、600円は現代にするといくらなのか?山嵐と坊っちゃんは最後何がしたかったのか?といった話題が上がりました。山嵐と坊っちゃんは悪友で良いコンビなのに、あのあと一度も会わなかったとなっていて、会ってほしいなーというご意見も。いなご事件など、皆さんどんな話が好きかというお話もしました。いくつかの出版社からも出てましたので、解説や注解のお話にもなりました。

あっという間に時間となり、読書会は一旦締めてお知らせをしました。

これにて読書会レポートは終了です。

最後に

上の方にも書きましたが、主催含め8名(女性4名、男性4名)で読書会を開きました。初参加の方が3名でした。お集まり頂いた皆様、ありがとうございました。

初参加の方や女性が安心して参加できる空間、男性も楽しめる空間作りに今後も努めてまいりますので、どうぞ宜しくお願い致します。

毎月参加して下さる方はもちろんのこと、久しぶりに参加したよ~という方々との再会も非常に嬉しいものです。本が好きな方々の第三の居場所作りが目的ですので、「また参加して良いのかな?」「久しぶりだけど大丈夫だろうか?」「前回体調不良でキャンセルしてしまったけど…」といった事はお気になさらず、「あ、この日予定空いてる!参加しよう!」くらいの気持ちで、是非お気軽にご参加ください。

初めて読書会に参加して下さる方々にも「参加してよかった!」「楽しかった」「また参加したい!」と思って頂けるよう努めてまいりますので、宜しくお願い致します。

次回の大阪での読書会は5/21です。ぜひご参加くださいませ!

▶《大阪》5/21(日) 推し本披露会(第1部) 開催のお知らせ

▶《大阪》5/21(日) 『西の魔女が死んだ』課題本読書会 開催のお知らせ

▶《大阪》5/21(日) 推し本披露会(第3部) 開催のお知らせ

5/27には京都でも開催します!

▶《京都》5/27(土) 推し本披露会(読書会) 開催のお知らせ

あと読書会の募集はまだですが、6/17は読書会終了後に飲み会を行います!!参加人数を確定してお店を予約しなければなりませんので、飲み会の方は5/27募集締切となっております。

▶《大阪》6/17(土) お酒で彩ふ交流会のお知らせ(スピンオフ企画)

一度見送ってしまいましたが、ミステリー限定読書会と推し映画紹介会を7月にリベンジ開催しようと思ってます。ぜひご参加頂けますと幸いです。

今回は個人的に読了までに時間のかかった課題本でした。再読だったので楽勝楽勝♪なんて思っていたのですが、あれ、思ったよりも進まないぞ……と前半なってしまいまして、本を開くことすらも億劫に……あ、やばい、もう当日まで日がないぞ……と焦りました。そこで、自己紹介で「最近ハマっていること」の時にもお話したことがありますが、読書が捗る秘策を使いました。そう、「仕事を早めに退勤してカフェで読書」という方法です。この方法、「本当は仕事してる時間なのにな~ちゃんと休みとってるけどサボって読書してる気分うふふ」という背徳感も味わえて、読書がめちゃくちゃ捗ります。この秘策を用いて前半を乗り切り、坊っちゃんと生徒とのやりとりからは面白くなって良いペースで読み終えることが出来たのでした。

読書会はライブですので、どんな話の流れになるのかは当日まで、いや始まってからも最後まで分かりません。そこが醍醐味でもあります。参加してくださる方々の参加度合いも大きいですね。何度も参加してくださっている方ばかりだとお互いにどんな意見を言いそうかなんて予想が立ってしまうこともあると思いますし、初参加の方ばかりだと皆さん緊張して意見がぽつぽつとしか出てこなかったりすることもあるかと思います。何度も参加してくださっている方、初参加の方が良い具合に入り混じっている方が、読書会をより楽しめるのではないかなと思います。

課題本を読むのに時間がかかっちゃうよ、という方は、彩ふ読書会の場合はなるべく2、3ヶ月先の課題本も決めてホームページで発表しておりますので、ぜひそちらもチェックして挑戦して頂けましたら幸いです。

以上です。

ありがとうございました!