読書会を再開してから一年が経ちました

新型コロナウイルスの影響で2020年2月に読書会を休止し、2022年6月に再開。それから一年経ちましたので、一度振り返ってみたいと思います。

と、その前に。

休止していた間、再開を心待ちにしてくださっていた方。

再開してから初めてお会いした方。

再開してからよく参加してくださっている方。

今この記事を見つけて読書会に興味を持ってくださった方。

皆様、ありがとうございます。

休止してからの月日は本当に本当に、長かったです。数字にしてしまえば2年とちょっとかもしれませんが、再会の目処が立たず感染者数ばかりをチェックする日々は気が滅入るばかりでした。

再開してから一年が経ち、徐々に以前のような賑やかな回も出てきました。これは参加してくださっている皆様のおかげです。本当にありがとうございます。読書会を開催できていることが、まず何より嬉しいです。

この記事を読んで初めて彩ふ読書会のことや私のことを知ってくださる方もおられると思いますので、改めて自己紹介をさせていただきますね。

自己紹介

のーさんです。

彩ふ読書会の主催をしています。

主催するぐらいだからめちゃくちゃ本を読んでる人だと思われるかもしれませんが、私は読書家ではありません。漫画やゲームが好きな子どもでした。読書好きな人なら子どものころに読んでいるような本もほとんど読んでません。社会人になってからは仕事に追われて、なおさら読書とは縁のない人生を送っていました。

とある年末、インフルエンザにかかってしまい、ものすごく暇な日がありました。ふと本を読んでみたのがきっかけで読書にハマりました。

仕事は障害のある方の介助や支援など福祉関係の仕事をしています。仕事の話をしだすと長くなるのでここでは割愛しますが、読書会を立ち上げたことにも今の仕事は深く関わっています。

彩ふ読書会は「本が好きな方々の居場所作り」をコンセプトとしています。これは読書会を立ち上げる以前、私自身が居場所を求めていたからです。家にいても、仕事をしていても、誰か一緒にいても、どこか孤独感を覚えていて、ここではないどこか、ここにはない何かを求めていました。

読書会を立ち上げたのは2017年11月です。休止期間も入れると5年以上経ちました。その間、読書会を通して様々な方とお会いすることが出来ました。様々な形で支えてくださる方々のおかげで、私自身が孤独を感じることはなくなりました。ですので、「本が好きな方々の居場所作り」というコンセプトは変わっていませんが、私自身の姿勢は、立ち上げ当初とは少し変わりました。自分のことが前面に出ていた頃よりも、参加してくださっている方々をより気にすることが出来るようになりました。

ただ、それはやはり支えてくださっている方々のおかげでもあったのだとコロナ禍の中で感じました。私自身が孤独を感じることがなくなっていたのは、読書会が安心できる場所になっていたからです。その安心できていた場所が新型コロナウイルスの影響で休止。つまり崩れてしまったわけです。

再開してからの一年間は、休止前とのギャップ、孤独感との戦いでもありました。それはこの一年で解消したのかというと、したところもあればそうでないところもあります。そこらへんの話を今日は会場別に書いていこうかなと思ってます。

大阪会場

2017年11月、一番最初に読書会を開催したのは大阪会場でした。オックスフォードクラブという素敵な会場があり、3テーブル18〜24名規模で毎月読書会を開催していました。

東京と比べると、関西には読書会サークル自体があまりありません。

読書メーターでは都道府県別にイベントを検索出来るのですが、東京1916回に対して、大阪は474回、京都140回、兵庫92回です。しかもその内100回分くらいは彩ふ読書会です。これは過去の回数も含んでいるので、現在開催している数となると、どの県もほぼ1ページでおさまる程度です。

ビジネス書関連の読書会はありますが、小説を紹介できる会は数えることができる程度でした。ですので、読書会自体を知らない方がほとんどのところからスタートしています。彩ふ読書会で読書会に初めて参加した方も多く、皆で手探りの中、読書会の形を作ってきたところがあります。立ち上げてから一年後には一周年イベントを開催しました。それからも安定して定期開催の出来ている会場でした。

そんな経緯があったので、再開してからのギャップに一番苦しんだのは大阪会場でした。

コロナ禍の中、会場として使っていたオックスフォードクラブが使えなくなっていました。新たに会場を探すこととなりました。あれだけの素敵な会場は他にありません。雰囲気重視の私としては出来れば会議室は使いたくないのですが、なかなか代わりになる会場が見つかりませんでした。とりあえず開催を、ということで新大阪の会議室で再開はしたのですが、思っていたよりも参加者が少ないという状況でした。

状況に合った会場を再び探す中で見つけたのが今の会場です。8、9名規模で1テーブルなのでオックスフォードクラブの頃とはまた違った雰囲気ですが、めちゃくちゃおしゃれな会場の雰囲気にも助けられ、読書会が安定して開催できるようになってきました。日曜開催も出来るようになったことで、以前サポーターをしていた方々も駆けつけてくださいました。現サポーターは3名になりました。先日は飲み会も実施することが出来ました。7月からは彩ふ倶楽部という新たな試みもスタートします。

この一年苦しみに苦しみましたが、これからぼちぼちまた楽しいことが出来そうでwakuwakuな会場です。今後とも大阪会場をどうぞ宜しくお願いします。

京都会場

京都は一周年記念イベント後にスタートした会場です。京都でも定期的開催していくことを宣言したのはもちろん私ですが、サポーターの方々が育ててくださった会場といっても過言ではないほど、京都会場は大阪会場とはまた違った成り立ちがあります。コロナ前に新たな試みを沢山行ったのも京都会場でした。京都一周年イベントを開催出来たのも、サポーターの方々からの発案によるものでした。

読書会を再開するなら大阪も京都も定期的開催していきたい!という思いがありました。ですが、今の私には月2回の制限があります。苦肉の策として、しばらくは同日開催をしました。午前中に京都で読書会とランチ会、その後に電車移動して大阪で読書会とスイーツ会という行程です。今思えば狂気の沙汰ですが、私的には体力的に問題もなく、また月2回制限の中ではこれしかないということもあり、続けていくつもりでした。

ただ、残念なことが起こってしまいました。会場で椅子が破損してしまったんですよね。これはもう会場を変えるしかないなと、また会場探しを始めたんですが、京都はコロナの影響が大きく予約停止中の会場がほとんどでした。なかなか良い場所が見つからず、だからといって椅子が破損した会場を使い続けるのも危険なため、一旦休止させて頂きました。

前述の通り、サポーターの方々が育ててくださった会場なのですが、一度解散しているので現在サポーターは一人もいません。再開してから再募集してましたが、残念ながら希望してくださる方はいませんでした。定期的に開催することは難しく、京都会場は新たな形を模索することになりました。

そんな状況ではありましたが、無事に会場は見つかりました。今年の5月には再び読書会を開催できています。進行役のいないスタイルという、また新たな試みでの読書会も実施しました。会場はもう一つ見つかってますので何とかなりそうです。

京都も以前とは違った形とはなりますが、滋賀にお住まいの方もアクセスしやすく、やはり不定期でも開催していきたいなと思っている会場です。次回は10/1を予定してます。

サポーターの方はいませんが、受付前に早めに来て会場設営のお手伝いをしてくださる方や声をかけてくださる方がいて、皆で読書会を作っていく雰囲気があります。これからも宜しくお願いします。

東京会場

東京でも笑いは取れるか?!という野心を胸に秘めて始めた東京での読書会(ウソです)
コロナ前は会場問題に悩まされていましたが、元々会議室で行っていたこともあり、会場探しに関しては再開してからも変わりはありませんでした(つまりずっと会場問題には悩まされているわけですが……)

東京は読書会サークル自体が多いため、他の読書会で参加経験のある方も沢山いらっしゃいます。いわゆる読書会文化が根付いている感じですね。「お、新しく読書会が出来たんなら行ってみようかしら」という感じで参加してくださる方も多い印象です。慣れている方が多いので、私以外の方からも活発に質問が飛び交うことが多いです。

彩ふ読書会で初めて読書会なるものに参加してみたという方も多いですし、最近は参加者の方や他の読書会さんから紹介して頂くことも多いです。ありがとうございます。

初期の頃からサポーターをしてくださっている方が、コロナ禍を経た今も多く残ってくださっています。こちらも再開する際に一旦解散はしたのですが、再びサポーターになっていただいた方が多く、現在9名の方がサポーターをしてくださっています。

再開する際にどの会場で定期開催していくか、というところで悩んでいたのが東京会場でした。大阪や京都で参加者が集まらなくても、まあ次回がんばろーで済みますが、東京で参加者が集まらないとなるとそうはいかず、アレがアレとなってしまうため「撤退」せざるを得ません。はたしてこのタイミングで再開してやっていけるのか?という不安はかなりありました。月2回制限があるならば大阪と京都で良いんじゃね?って臆する気持ちが大きかったのは事実です。

それでもやるぞ!と決意出来たのは、コロナ禍の中でも文学フリマ等を通して繋がり続けてこれたこと、読書会を開催していたからこそ出会えた方々が沢山いらっしゃること、あと私が「まあ何とかなるんじゃね?」という見切り発車楽観主義者であったことが幸いと災いを為し、無事勢いのまま開催に至りました。

再開してしばらくは苦しい時期が続きましたが、そんな中でもほぼ毎月参加してくださる方、私がやりたいからやっていることなのに「開催してくれてありがとう」と言ってくださる方、多くの方から応援していただきました。

先月の課題本読書会では、再開後初となる20名以上での読書会も行うことが出来ました。文学フリマ東京37出店に向けての同人誌作りも14名で行っています。7月には彩ふ倶楽部も開催することが出来るようになります。コロナ前に戻ってきた感じがあるのが東京会場です。

横浜、名古屋、神戸会場

横浜と名古屋と神戸については今のところ再開の目処が立っていません。一年に一回とかなら出来るのですが、居場所作りにおいては何度も顔を合わせていくことが大切だと考えていますので、毎月定期開催していく体制を整えてから再開していきたいなと考えています。

最後に

最近ありがたいことにどの会場でも初めての方がまたぼちぼちと参加してくださるようになってきました。読書会自体が初めての方もいらっしゃって、「読書会って楽しい!」と思っていただけることが何より嬉しいです。

以前の私は全体を見ようとしすぎていたところがありまして、例えば大阪で何か面白いことを実施したら東京でも実施したり、東京で面白いことをしたら京都で実施したりといったようにしていました。あるいは大阪で改善策が出れば東京にも反映したり、逆も然りといった感じで、なるべく統一感を出そうとしていたところがあります。全ての会場に参加していたので私の中では自然な流れではあったのですが、各会場に参加している方にとったら唐突に何かやり始めたぞ感が大きかったかなと思います。

大阪、東京、京都と今も3会場で読書会を開催してはいますが、それぞれ参加する方も違いますし雰囲気も違います。全体を見るのではなく、会場一つ一つ、参加者の方お一人お一人と向き合っていきたいなと、再開してからは思っている次第です。そんな思いもあって、今回は会場別に振り返ってみました。本当は参加している方お一人お一人へのコメントも考えていたのですが、それはまた〇周年記念イベントのときに直接お届けしたいなと思います。

というところで振り返りは終わります。

ありがとうございました。

今後とも彩ふ読書会をどうぞ宜しくお願いいたします。