人との会話が苦手だったワタクシ。
克服しようとコミュニケーション関連の本を読みあさっていた時期がありました。その中でオススメな本は、以前ご紹介した“なぜ、この人と話をすると楽になるのか”と“いつも同じお題なのに、なぜ落語家の話は面白いのか”でして、この二冊は是非とも読んで頂きたい本です。読んだらすぐ治るとかそういうものではありませんが、じわじわと、しかし確実に効いていたと思います。
まあ今でもちゃんと話せているかというとそうでもないんですが、この“ちゃんと”って部分が自分を苦しめていたような気がしています。ちゃんと伝わるように話さないといけない。ちゃんとしたイントネーションや口調で話さなければいけない。噛んだらいけない。あがったらいけない。こうした方がいい、こうすべきだエトセトラエトセトラ。
考えて、実践して、それでもダメだと感じたりしてたんですが、「もうこれで良いや!」と思えるようになったら気が楽になって会話自体を楽しむことが出来るようになりました。気づくのに時間はかかりましたけども、結局の所「ありのままの~」で良いんだよという所で今は結論付けております。
さて、今回ご紹介する漫画「古見さんはコミュ症です。」はコミュ症の女子高生と、小心者の男子高校生の交流を中心に描いたコメディです。
古見硝子は人付き合いが苦手な女子高生。しかしながら苦手なだけであって人付き合いが嫌いなわけではありません。コミュ症を克服して「友達を100人作りたい」という夢を抱いていたりもします。
一方、只野仁人はただの男子高校生。ただの人なんですが、非常に良いツッコミ役兼古見硝子の通訳という立ち位置です。美人でクラスのマドンナ的扱いとなっている古見硝子が実はコミュ症であることに気づいたことから友達作りに協力することになります。
二人の黒板を使った会話が素敵でした。青春だ!
印象的だったのは、3巻でチラッと一コマだけ描かれていた会話シュミレーションノート。
夏休みに友達を遊びに誘おうとして一週間誘えなかった古見さん。電話をかけるのにも色々と考えてしまってかけれませんでした。そんな彼女が作っていたのが会話シュミレーションノート。会話がどのように展開するかを想定してノートに書き出しているのです。
これ、自分も昔やったなと。でもシュミレーション通りに会話って進まないから結局あたふたするっていう(笑)
そんな古見さんですが、只野君の協力もあって少しずつ友達が増えていきます。只野君の幼馴染みだったり、あがり症の子だったりヤンデいる子だったり中二病の子だったりとなかなか個性的な面々ですが、読んでいてほっこりしてきます。
コミュニケーションが苦手だと感じている方には共感出来る部分もめちゃくちゃ多いと思います。コミュニケーションについて特に不都合を感じていない方も、苦手な子ってこういう事を考えてるんだってことが分かる本なのかなと思います。オススメです♪
《文:nonono》
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