奪取
真保裕一
講談社文庫
読書会で紹介して頂いた本。
友人の西嶋雅人がヤクザにはめられ1260万円の借金を抱えてしまい、主人公の手塚道郎は雅人と二人で偽札作りを始めます。
パソコンや機械に詳しい道郎と、肉体派の雅人。この二人のやりとりが好きでした。1260万円もの借金を一週間以内に返済しなければならないのに、二人はどこか陽気で軽快。
大まかな計画を立てるのが道郎の方なので、ちょいちょい「あのねえ、雅人君」といった感じで諭す場面が見られるのですが、雅人の方が詳しい事もあって「あのねえ、道郎君」とやり返される場面も!
借金を抱えてしまったのは雅人の方なので、立場的に上下関係が出来てしまうような気もしつつ読んでいたのですが、二人はあくまでも対等な関係のまま偽札を作り、1260万の借金を何とかしようと頑張ります。
そして、いざ決行となり・・・・・・という展開なのですが、実はここまででまだ第一章!これだけでも読み応えがあったのですが、そこから更に第二章、第三章と続きます。上下巻とあるのですが、一気読みでした!!
ラストの展開が連載時と単行本化した時では違うようで。もう一つのラストも気になる所です♪オススメです!!