記録用『「丸投げは悪いこと」と思ってる方に朗報です 推し本紹介『任せるコツ』』

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小説ばかりを読んでいたり漫画ばかりを読んでいたり、時期によって読むジャンルの割合は変わるのですが、今年度は仕事に関連したビジネス書や実用書(専門書?)、自己啓発書の割合が多めになるかもしれません。職場は変わっていないのですが、ちょっとやることが増えまして、仕事に関する勉強やチームでの動き方など改めて考える必要が出てきました。

基本的に「仕事めんどくせええええええ」な私ですが、読書会にも活かせることはあると思うので、読書して知識を得ること自体は一石二鳥でもあります。日々勉強ですね。資格取得のための勉強になると全く持ってやる気がでませんけどね!!

『乳と卵』と『箱男』と『文章読本(三島由紀夫著)』の三冊併読してたんですが、ジャンルがほぼ同じなので若干食傷気味でした。息抜きも兼ねてビジネス書に手を出してみたところ、これがサクサク進む!気分転換にもなりましたし、併読するならジャンルは全く違うものにすると良いかもしれません。

さて、そんなわけで今回はビジネス書のご紹介です。

任せるコツ | 山本 渉

スマホでニュースを見るのが日課なんですが、色んなニュースを開いていると、Google先生は「お、あなたはこういうのがお好きなのですね。ではこんなニュースはどうでしょう?」といった感じで私が関心のあるであろうニュースを集めてくれるようになります。ついつい開いちゃうんですが、そのときに流れてきたのがこの本の紹介記事でした。「読者が選ぶビジネス書グランプリ2024 マネジメント部門賞」を受賞されていたようです。

記事が面白かったのと、「自分でやったほうが早いがなくなる最高の任せ方!」という帯にひかれてついポチッてしまいました。

私がついポチッてしまった記事はこちらです。

ハラスメントにならない、”令和時代の叱り方”2つの手法

私はまさに「自分でやったほうが早い」と思ってしまうタイプで、人に任せるのが苦手です。全て抱えこんでしまうので、徹夜で作業することもしょっちゅうあります。期日が決まっているものなんかだと、誰かに任せて進捗を追うよりも自分のペースでちゃっちゃかちゃっちゃかとやってしまったほうが断然早い。と、思っていましたし、それでまあ何とかなっていました。今も何とかなってはいます。

ミスを指摘するのも苦手なんですよね。誰かがミスをしても、その人に修正させるのではなく、ミスが大きくなる前に私のほうで引き受けてしまうところがあります。

それではいけないなと思い始めたのはほんの数年前です。きっかけは、長年任されていた仕事の担当が変わったことでした。

私の職場では毎年開催している社内イベントがありまして、スタッフの中から数名が選出されて中身を考えていきます。私はそのリーダーを数年やっていたんですが、なんせ「自分でやったほうが早い」タイプなので、チームで分担せずにほとんど自分一人でやってしまってました。
メンバーは年度毎に少しずつ入れ替わるんですが、前年度の引き継ぎも兼ねて全員が入れ替わることはありません。私ともう一人が担当から抜けて、新たに別の二人が担当になりました。前年度も担当していた人の中から、新たなリーダーが選出されます。仕組みとしては上手く回るはずなんですが、私が抱え込んでしまっていたため、前年度までのメンバーはほぼほぼノータッチでしたので仕事を覚えていませんでした。それでも期日はあるので何とかなりましたが、私がリーダーである期間中に上手く役割分担したり資料を誰でも分かるように作っていれば、イチからやるはめにはならず大変にはならなかっただろうなと反省しました。

別の話ですが、若手たちから「仕事ができない」と非難されているベテランスタッフが私の職場にはいます。仮にAさんとします。Aさんは理屈っぽい人でして、面倒な仕事が振られてこないよう予防線を張るのがうまかったりします。決断を求められる場面ではのらりくらりと責任回避をします。決めるべきことも決まらずダラダラと会議も長引いたりするので、若手メンバーからの印象は良くありません。

ただ、Aさんと一緒に仕事をしている若手は、愚痴をこぼしながらも新たな仕事をどんどん覚えてぐんぐんと育っていきます。Aさんが働かないとなると自分でやるしかないからです。Aさんが共通の敵になる構図で、Aさんを除く周囲のメンバーが結束を固めて能動的に動くようになっていきます。

Aさんが意図的にやっているかは置いておいて、Aさんのスタイルと、私自身のスタイルを比較して、ちょっと虚しさを覚えました。同時に羨ましくもありました。仕事の結果としては同じでも、Aさんと私にかかる負担には大きな差があります。私のチームメンバーは楽は出来ますが、身につくものはありません。

AさんにはAさんの事情がありますし、あくまでも職場でのAさんしか見てないわけですから、私個人としてはAさんに対して思うところはありませんが、頑張っても現状は変わらないどころか悪化してしまうこの構図の比較に、虚しさと羨ましさを覚えた次第です。

Aさんのようなスタイルを真似してみた時期もありました。意図せずにやっているAさんとは違い、意図的にやる形では狙いが透けてしまい上手くはいきませんでした。意図的に嫌われ者に徹するというのは生半可なもんじゃありません。そこまでして人に任せるか?と自問の末に耐えられなくなり、自分でやったほうが早いとなるのです。

嫌われ者になるのが耐えられないのなら、私以外の誰かを共通の敵として据える方法もあります。やれば一時的にチームはまとまるでしょうし、短期的なものであれば、心情的な面はさておいて戦略的にはありかもしれません。ただ、皆さんもそうだと思いますが、仕事は色んな面で人と繋がってます。転職して業界ごと変えてしまえば、リセットできてあとのことは知ってこっちゃねえも出来るかもしれませんが、その共通の敵に据えた人にも仲間はいますし、頭ごなしに否定できるものでもない意見を持っていたり、ときには自分の意見を後押ししてくれることだってあります。同じ職場で働くなら、できるだけ身近なところに敵を作りたくないものです。

そんなこんなで、どーしたもんかなーと薄っすら悩んでいたのですが、そこにドンピシャだったのが今回紹介する『任せるコツ』でした。

この本には、チームで動く際のマネジメント方法が書かれています。部下に仕事を丸投げすることは決して悪いことではなく、むしろ部下の成長にもなり、丸投げしたほうのためにも、されたほうのためにもなるということです。丸投げするにも良い方法と悪い方法があること、丸投げしてからどのように見守るかも書かれています。

さきほどリンクを貼った記事に一部抜粋された内容が書かれていますが、そこ以外の内容も充実していました。

ビジネス書をよく読まれている方や、スマホ等でよく調べ物をする方からしたら「知ってるよ」という内容は多いかもしれません。職場に話しかけやすい先輩や上司がいれば、その場で聞けば良いことかもしれません。

利点としては、本だと順序立てて書いてくれていることですかね。段階を踏みながら頭に入れていけるので、単に真似してやってみようとするよりも「なぜそうするのか」という部分も理解しながら取り組むことが出来ます。また、本ならば先輩や上司の時間を奪うこともなく、自分のペースで本を開いて知識を吸収していくことが出来ます。

SNSで読書用アカウントを作っていると、たまにビジネス書と小説論争を見かけることがあります。いわゆる「小説は読んでも何の役にも立たない(ビジネス書や自己啓発書には価値がある)」という論争です。ふっとどこかで湧き上がっては消えていきますが、不定期ながら定期的に起こってます。そんなお互いに敵視しなくても……と思うのですが、読書会界隈を見ても、ビジネス書関連を多く扱うところと小説を扱うところで二分されていて、両方をバランス良く扱うところはあまりありません。参加者の求めるものが違うのかもしれません。ざっくりとですが、ビジネス書は即効性のある薬、小説は遅効性の漢方薬みたいなもんではないでしょうか。さくっと役立つものを読みたいときはビジネス書、今は役に立たないかもしれないけど後々効いてくるのが小説とか。あるいはモチベーションを上げるときには自己啓発書とか。どちらかしか読まないよ、という方の潜在意識の中には、本に対して何かしら求めるものがあるのかもしれません。私は活字中毒気味なので文字であればウッヒョーとなって読んでしまうところがあります。ジャンル問わず読んでしまいますが、やはりその時々で合うジャンルはあります。ジャンルでこだわらず、そのとき自分に必要なものを読めば良いんじゃないかなと思います。あ、異論は認めます。

『任せるコツ』に書かれていたことを実践するかどうか、できるかどうかは一旦置いておくとして、頭の中に情報を仕入れることが出来たこと自体が収穫でした。

しばらく遠ざかっていましたが、少し意識しながらビジネス書や自己啓発書にも手を出していこうかと思います。

そんなところで今日は終わります。ありがとうございました!