タマとらぶる①

今日はタマの話をしよう。まあ恒例となりつつある下の話である。

男にとってタマとらぶるはつきものだ。人生のうちに少なくとも2、3回はタマとらぶるに巻き込まれているはずである。

たまにドラマなんかでタマを蹴りあげられるシーンがあるが、あれは本当にやめて頂きたい。見ているだけでもヒッ……となるのだ。やられる方に原因があるのであれはあれで致し方ないのだけれども、それを見ているこっちの身にもなって頂きたい。私は何もしていないのに……あんまりである……。

 

 

実生活において、私は今でも忘れられないタマとらぶるがある。

その日は休日で、お昼ご飯を食べた後ウトウトしていた。私はどこでも寝てしまえる特技があって、いつも「寝るならベッドで寝なさい!」と嫁からは怒られるんだけども、その日も結局床で寝てしまった。夏の暑い日だったから全裸だった。全裸で寝ることもたまにある。

寝ると何をされても起きない事は嫁もよく知っている。なので寝ている間は放置されるのがいつものパターンだ。そして起きた直後に怒られる。これもお決まりのパターンである。しかし、その日は違った。

寝たら絶対に起きない私が目を覚ましたのである。何故なら、股間のあたりがもぞもぞしだしたからだ。

誰かにタマをツンツンされている!

控えめに触れるような感じで不快感は全くなかった。起きたといっても飛び上がるほどではない。むしろスーッと意識が戻ってきたような感じで、くすぐったさはあるものの心地良かった。目は閉じたまま、想像を膨らませる。

ツンツン具合が徐々に頻度を増す。最初は控えめにツン……くらいだったのが、ツンツンツンツンくらいにまでなった。

タマをツンツンするなんて嫁以外に考えられない。眠ったままの私を襲おうだなんて何て積極的な!しかし、絶対に起きない私が目覚めたのだから、起こすには効果的な手法でもあるな。そうそう、そういう風に起こしてくれたら私も気分が良いのだよ。いつも寝起きに怒られるから私も気分が悪いのさ。いやはや、分かってくれてとても嬉しい。これからはそうやって起こしてくれたまえ。

夢見心地でうへへと思っていたら突然ガブッ!!と強くタマを噛まれた。

そんなプレイは初めてだ!今日はえらく情熱的じゃあないか!なんて考える暇もなくタマに激痛が走り私は飛び起きた。

 

 

 

 

 

 

股間の先にいたのは。

 

 

 

 

 

飼っていたウサギだった。

 

 

 

 

 

まだこの子が家にやってきてから間もない頃だった。ウサギにとっては未知との遭遇。それでツンツンして探りを入れていたわけである。ツンツンしても何も起きなかったからガブッと行ってしまったわけだ。

私はあまりの痛さに思わず睨み付けたが、ウサギはキョトンとした表情をしていた。むしろ、この時にようやくタマと私が同一であることに気づいたようで、うっきゃうっきゃと腰の辺りまでのぼってくる始末。うむむ、これは責めようがない。というか責めても意味がない。しかし、これでは私の痛みのやり場がない。

私は嫁に「うさにタマ噛まれた!」と訴えた。それは大変だったね~なんて慰めてもらおうと思ったのだ。しかし返ってきたのは「自業自得やん」という素っ気ない返事であった。

そんなことがあってから私はちゃんとパンツをはいて寝落ちするようになった。寝落ちは今も変わらずやっているが、少なくとも全裸で寝落ちはしなくなったのだ。

パンツをはくようになってからは噛まれる事もなくなった。私はパンツの偉大さを知った。やはり大事な所は隠しておかなければならないのだ。

 

ペットを飼っている皆さん、気を付けなはれや!