論理と感性は相反しない【完全版】/山崎ナオコーラ


論理と感性は相反しない
山崎ナオコーラ
講談社文庫

▼内容(「BOOK」データベースより)
神田川歩美と真野秀雄は、つき合い始めた頃にときどきケンカした。真野の論理と、神田川の感性は、ぶつかり合いながらも共生の道を探っていくが…(表題作)。男と女、宇宙、音楽と文学、伊勢物語…それぞれの登場人物がオーバーラップして展開していく十四編。意欲に満ちた、著者初の書下ろし小説集。

 

▼著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
山崎ナオコーラ
1978年生まれ。國學院大學文学部日本文学科卒業。その2年後、会社員をしながら書いた平易な恋愛小説「人のセックスを笑うな」が第41回文藝賞を受賞し、2004年から作家活動を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

今回はaudiobook.jpにて【完全版】を読了しました。

audiobook.jpについては以前記事にしてますので、こちらをご確認下さい。

▼本の朗読アプリ:Audibleとaudiobook.jpがアツイ!
https://iro-doku.com/archives/3330

 

著者が20代の終わりに、「ふざけ盛りの感性」で書き切ったという本作。

山崎ナオコーラさんの作品に初めて触れる方にもおすすめという触れ込みに惹かれて手に取りました。

デビュー作「人のセックスを笑うな」のタイトルがインパクトでかすぎて、お名前は何となく知っていましたが、作品を手に取ったのは今回が初めてです。一体どんな描き方をされる方なのかなーと非常に楽しみでした(^^)

audiobook.jpでは本作は【完全版】となっており、3つの特典があります。

特典1:山崎ナオコーラさんご本人の朗読による「終わらないあとがき」
特典2:前田司郎さんによる「解説」
特典3:山崎ナオコーラさんと折井あゆみさんによるスペシャル音声対談(【完全版】限定となります)

朗読は元AKB48所属・現在は女優として活躍する折井あゆみさん。

スペシャル対談が面白かった!(笑)山崎ナオコーラさんにちょっと親近感を覚えました。

 

さて、作品についてですが、十四編が収録されています。構成が面白かったです。全て単独でも楽しめるんですが、微妙に登場人物が重なっていて、「あ、あの時の!」ってなります。微妙に背景を知っているから、妙に親近感。一冊の中でそんな現象を度々感じさせてくれました。

特に面白かったのは、「架空のバンドバイオグラフィー」

これ何だろう?私は今、何を聴かされているんだ!?と思って聴いていたんですが、最後まで訳分かりませんでした!(笑)が、しかし!これが他の「素直におごられよう」を読んでいると「お!?おぉぉぉぉぉ!!」となってくる。全く知らなかったはずの人物が、急に「ああ、うんうん、もう知ってるよその人!あの人ね!」となる。不思議な現象に見舞われました。

この人、天才やわ・・・・・・!!

有川浩さんの「阪急電車」のような構成がお好きな方は、この作品好きかもです♪