5/20PM読書会レポート “銀河鉄道の夜”課題本読書会in大阪

彩ふ読書会は午前の部と午後の部に分けて二種類の読書会を開催しております。

 

今回ご報告する午後の部は「テキスト読書会: 同一のテキストを使う読書会」です。事前に課題本を読了しておき、当日はその本について語り合う形式です。どちらの部も「家庭でもない。職場でもない。貴方にとっての第三の居場所作り」を目的としております。

 

場所は英国紅茶専門店ロンドンティールーム堂島本店併設のオックスフォードクラブ。英国の雰囲気溢れる素敵な空間です。JR大阪駅から徒歩8分ほどの所にあります。

 

今回は主催含め15名(女性8名、男性7名)で読書会を開きました。初参加の方は7名。お集まり頂いた皆様、ありがとうございました。

 

まずは自己紹介をして頂き、それから本の感想に移りました。

 

皆さん会が始まるまでには読了しておられますので、ネタバレを気にする必要なくお話することが出来ます。

 

それぞれ感じることは違いますが、どの意見が正しいとか間違っているという事はありません。同じ作品を読んでも気になる点や印象に残るところというものは違うものです。こういう視点もあるのだ、といった部分をあえて楽しんでみると、この会は楽しむ事が出来るのではないかと思います。

 

午後の部では6つのテーブルをくっつけて全員でお話をしています。難しい事を言う必要はありませんし、お喋りするのは苦手だと感じる方もいらっしゃると思いますので、無理して発言する必要もありません。一応皆さんにお話を振らせては頂きますが、何も浮かばなかったら「パス!」と叫んで下さい!あ、パスは三回までOKです。

 

と、当日も言ってクスクスッとした笑いが取れましたので私はもう満足でした←

 

・・・・・・と、満足していましたらですね、自己紹介の時に自分の年齢を「多分22歳(あやふや)」と言われた方が私を上回る笑いを取っておられまして、ジョバンニばりの激しい嫉妬を覚えたワタクシです(冷たくはないよ!)

 

おかげさまで皆さんの緊張もほぐれ、和やかな雰囲気で読書会を始めることが出来たのではないかと思っております。いやはや、本当にありがとうございます。ワタクシのまろやかパーマ頭が柔らかい雰囲気を醸し出しているのであろうことは自負しておりますが、それよりも何よりも参加者の皆様の雰囲気が当読書会を支えて下さっているものだと思います。(ちょっと何言ってるか分からなくなってきてますね)

 

そうそう!最初に私の方からこちらの本を紹介させて頂きました。

イーハトーブ農学校の賢治先生

前回の星の王子さまに参加された方からご紹介頂いていた本で、宮沢賢治の4年4ヶ月の教師時代が描かれています。オススメですので是非♪

 

 

 

さて、今回の課題本は、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」でした。

 

様々な意見が飛び交いましたが、その中で個人的に気になることをいくつか。ちょっとメモ書きなので上手くまとめられてはおりませんが、こんな感じの意見や感想が出ました。(サポーターさんがまとめて下さったものと合わせてます)

 

・内容は少し難しかったかもしれませんが、色彩の豊かさや色んな表現が綺麗であること。絵本っぽさや児童向けの書き方のように感じたこと。

 

・銀河鉄道の夜は第1次稿から4次稿まで3回にわたって大きな改稿が行われておりますが、第3次稿までに登場していたブルカニロ博士がそっくり削除されているということで、皆さんも驚かれていたように思います。児童文学として再考したため?

 

・幸福についてご意見を求めたときに、「宮沢賢治が長生きしていたらまた違った幸福感を持っていたのではないか」という意見がありました。確かに仰る通りだなーと!
(年齢や経験を重ねることによって感じ方は変わっていくでしょうし、宮沢賢治が50代、60代まで生き、何か書いていたとしたらどんな作品を書いていだんだろうか・・・・・・と、想像が膨らみました)

 

・お父さんが帰ってきたというのはどういう意味があるのか?

 

・自己犠牲や残された人たちのこと、宮沢賢治自身の哲学や宗教観のお話などなど

 

・思っていたより難しかった。

 

・エピソードが細かく分かれているけど、全体としてどう繋がるのか良くわからない

 

・理系の文章が多い、子供の頃は理解できなかった。アルコールで走る汽車=ジョバンニの純粋性を象徴しているのか。

 

・全体的に暗い印象。妹の死も経験するなど、大変な経験からきているのか

 

・しかしながら情景描写は綺麗

 

・ジョバンニが冷たい、カムパネルラのお父さんも冷たい。

 

・お父さんが帰ってくることを何故家族より先に、カムパネルラの父親が知っているのか?

 

・死者の乗る汽車にお父さんは乗っていない=生きている、最後はハッピーエンドにしたかったのか。

 

・自己犠牲の美学があるが、それだけでない部分、カムパネルラが「お母さんを悲しませる」と言ったこと、「生きて皆の幸いのために尽くすことも大切」と言いたいのでは。「ほんとうの幸い」はそんな単純なものではない、と言いたいのか。

 

・友人の死、タイタニック号の沈没、クルミの化石、など、実は賢治周辺のトピックスやニュースがちりばめられている。

 

まとめるのが難しいー!(^^;)

 

何度も読まれているという方から、「読むたびに新しい発見と疑問が出てくる」ということをお聞きしました。

 

一人ではさらっと読むだけで終わっていたかもしれませんが、こうして読書会で色んな方のご意見や疑問をお聞きしたことで、作品や作家自体の奥深さを感じた次第です。

 

また改めてじっくり再読したいと思います。

 

ありがとうございました!!

 

 

 

次回の大阪での読書会は6月10日(日)を予定しております。

課題本は、武良布枝の「ゲゲゲの女房」です。

★内容(「BOOK」データベースより)
NHKの連続テレビ小説でドラマ化され、日本中に感動の輪が広がった水木しげる夫人の自伝的エッセイ。底なしに貧乏だった新婚時代、「ゲゲゲの鬼太郎」のヒットで多忙を極める夫を支えた喜びと苦悩の日々…自らを「平凡な人間」と語る著者の目に映った異能の天才の真実と、自身の人生への思いを率直に綴る。ドラマでは描かれなかった秘話も交えた感動の一冊。

 

★著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
武良/布枝
昭和7(1932)年、島根県安来市大塚町生まれ。昭和36(1961)年に水木しげる(本名:武良茂)と結婚。以来、半世紀近く、マンガ家・妖怪研究者として活躍する水木しげるを支え続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) –このテキストは、単行本版に関連付けられています。

 

エッセイですので、4月に開催した星の王子さまや今回の銀河鉄道の夜の時とは少し違いますが、自分自身の内面や生活に置き換えて考えてみたり、少し前の時代と今の時代との価値観や生き方について語ることのできる会になるのではないかと考えております。当日の話の流れによっては変わるかもしれませんが、3/18に開催したプチ哲学の時のような感じをイメージしております。

 

■プチ哲学開催時のレポート①

■プチ哲学開催時のレポート②(参加者の方の書いて下さった記事。アメブロに飛びます)

 

読み込んでくる必要はありませんので、お気軽にご参加下さい。

 

お待ちしております。

 


≪サポーターについて≫
2018年4月から4名の方にサポーターとして読書会のお手伝いをして頂いております!!
会場設営や進行役、名札の受け渡しなどを手伝って頂きました。なかなか手が回らなかった部分をサポートして頂き、感謝感謝!
さて、そのサポーターですが、あと1、2名募集中です。期間は9月末まで。ご興味のある方はこちらに詳細を書いておりますので、是非ご一読ください。読書会を一緒に作っていきましょう♪

 

 

≪他開催レポート≫

書いて下さった方はご連絡頂けると嬉しいです。こちらに随時掲載させて頂きます。
Twitterでのツイートもありがとうございます!彩ふ読書会(@lapinrire )とどこかに載せて頂けるとこちらにも通知が来ますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 

 

≪5/20午前の部・開催レポート≫
午前の部の開催レポートはこちらです。

 

 

≪次回開催予定≫
ご予約・お問い合わせは開催日程(https://iro-doku.com/schedule)よりお願い致します。

 

★6月10日AM・大阪(午前の部)
開催日:2018年6月10日(日)
受 付:10:20~10:40
時 間:10:40~12:00
定 員:18名
形 式:推し本披露会(オススメ本を持ち寄って紹介)
持ち物:紹介したい本一冊以上、飲み物
参加費:1,500円(当日現金払い)
場 所:オックスフォードクラブ(JR大阪駅から徒歩8分)

 

★6月10日PM・大阪(午後の部)
開 催 日:2018年6月10日(日)
受  付:13:00~13:20
時  間:13:20~14:40
定  員:18名
形  式:課題本
参加条件:課題本の読了
課 題 本:ゲゲゲの女房/武良布枝
持 ち 物:課題本、飲み物
参 加 費:1,500円(当日現金払い)
場  所:オックスフォードクラブ(JR大阪駅から徒歩8分)

 

★6月17日AM・東京(午前の部)
開催日:2018年6月17日(日)
受 付:10:20~10:40
時 間:10:40~12:00
定 員:10名
形 式:推し本披露会(オススメ本を持ち寄って紹介)
持ち物:紹介したい本一冊以上、飲み物
参加費:1,500円(当日現金払い)
場 所:ローズ会議室(JR東京駅から徒歩1分)

 

★6月17日PM・東京(午後の部)
開 催 日:2018年6月17日(日)
受  付:13:00~13:20
時  間:13:20~14:40
定  員:10名
形  式:課題本
参加条件:課題本の読了
課 題 本:星の王子さま/サン=テグジュペリ
持 ち 物:課題本、飲み物
参 加 費:1,500円(当日現金払い)
場  所:ローズ会議室(JR東京駅から徒歩1分)

 

※お飲み物は各自持参でお願いします。

※予約フォームを送信後に自動返信メールが届きます。その後、2~3日以内に予約完了メールを送らせて頂いております。数日経っても返信がない場合はブログにコメントやTwitter等の方法で連絡をお願い致します。お手数おかけします。(自動返信メールは来ない場合もあります)

 

★午前・午後どちらもお申し込み頂いた方へ
お昼も部屋は使用出来ます。午前の部が終わった後にランチしながら交流しましょう。弁当をご用意下さい。コンビニ弁当やパン等でも問題ありません。(アルコールは不可となっております)
強制ではありませんので、外食しに行って頂いても構いません。午後の部の受付時間内にはお戻り下さい。よろしくお願い致します。